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はじめての社員教育/田中勉

第11回「部下指導・育成力」強化プログラム

経営の源泉は人です。企業の存亡は、「人をどう育てていくか」にかかっているといっても過言ではありません。時代環境を踏まえながら、今後の社員教育のあり方について考察します。

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1.今、日本の「指導・育成力」が問われている!

 昨今、学校や社会のスポーツ指導での体罰問題・パワーハラスメント問題が数多く報道されています。これらの事案は、先生・指導者・上司の指導育成の在り方について、「根本的に考えよ」との警告・課題を突き付けられているものと私は考えます。過去の荒っぽい指導方法や上下関係押し付け指導を、何の疑問も感じずに続けている現実が、さまざまな問題として噴き出しているのではないでしょうか。

 今起きていることの感想を年配者にお聞きすると、「私の時代は、体罰は当たり前だったが指導者に愛があった、だから…」との答えが返ってくることが多くあり、体罰容認の風潮が残っており、現状の解決策・対応策を話せる方は少数です。それほど、過去の指導・育成姿勢や方法を疑問に思わず、または諦めている方が多いのが現実のようです。

 一方、ビジネス界・企業ではグローバル時代に通用する社員育成を実現することが求められています。かつて日本が得意とした「指示されたことをしっかりと守って、仕事を効率的に進める=従順型」社員育成から、「自ら気づき・考え・計画し・行動し・結果を出し・検証する」=自立型」社員育成が、求められているのではないでしょうか。

 その基礎となる能力が、2006年に経済産業省が提言している「社会人基礎力」…「自ら動くアクション力」「自ら思考するシンキング力」「仲間と助けあうチームワーク力」強化にあると考えています。



2.「指導・育成」の目的・目標は明確ですか?

 私の指導者研修では、部下指導・育成するに当たって「部下指導育成の基本方針」を作成してもらうことから始まります。「なぜ、指導育成が必要なのか?(目的)」「何を目標とするのか?」を考えてもらうのですが、すぐに書き出せる人は少数です。

 私の指導目的は、「企業の繁栄と個人の幸せの両面実現」、目標は「自立した社員(自律+協力できる人)」を育てることを定義しています。
 企業繁栄のために、社員を犠牲にすることや道具のように使うことは、結果として企業の繁栄につながりません。社員個人が能力を向上し、生き生きと仕事に励むことにより、企業の発展・繁栄が実現すると考えています。このように経営者や指導者が、「指導・育成方針」をしっかり持ち、指導育成に当たることが肝要ではないでしょうか。



3.現代の「指導・育成」の在り方を考える

 指導の目的・目標が決まれば、指導方法を考えることが必要になります。そこで前提条件として考慮しなければならないことは、指導テーマと部下(被指導者)の経験や力量を見極めて、指導・育成手法を決定することです。
まず、指導テーマの難易度や危険度などを見極めることですが、難易度や危険度の高いテーマ(仕事)を新人や未経験者にすぐに行わせることは、退職や事故などにつながる恐れがあります。「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」の指導・育成方法が最適ではないでしょうか。

 一方、難易度や危険度の低いテーマ(仕事)は、やらせてみせて、手本を示しアドバイスし、上達し自立することを目指すことが肝要だと考えます。併せて部下(被指導者)の力量を見極めることも肝要です。学習力(自ら学びとり習う力)の高低も見極めたいものです。家庭や学校で教えてもらうことに慣れた新人は、受け身の人が多いものです。教育してもらうことに慣れていて、学習力が育っていません。

 一方、学習力の高い人は、先輩や上司の仕事の手順や意味・意図を考えながら学びとって、自立してしまいます。学習力の弱い人には、「学習力」を強化することもテーマに加えて、指導に当たりたいものです。下記に私の考える「指導育成」について図式化しましたので、参考にしてください。

【参考資料】


※経験・成熟とは…指導するテーマへの経験・習熟度はどの程度なのか? 自己管理力・コミュニケーション力・人間関係力・知識力・情報力・思考力・自発力等が発達して(身につけて)いるかどうか。



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田中勉●サービス企業、教育企業で人事、教育、事業開発担当マネージャー、役員(専務)を経て、現在「温故知新」研究所・代表。企業の社員研修をはじめ、講演、セミナー等で活動。自らも営業の現役として、科学的で人間的な営業活動を実践中。日本営業道連盟・代表・九段・正師範。
http://homepage3.nifty.com/consul_tanaka/
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