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介護現場で2年間退職者ゼロを実現した定着ポイント/森崎のりまさ

第6回「スタッフの要望にどこまで応えるか?」

既存スタッフや採用したスタッフに定着してもらうために、企業は「どんなことを考えればいいのか」「何を準備をすればいいのか」などを解説します。(2023年9月28日)

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「みんなが言っている」には要注意

 現場のスタッフから管理職になったとき、立場の違いからギャップを感じることの1つに『要望の多さ、多様さ』があります。私が現場スタッフだった頃、周りのスタッフは自分と同じ考えや意見の人ばかりだと思っていました。しかし、いざ管理職になると、それぞれ全く違うことに気づかされ、とても驚きました。

 スタッフ一人ひとりの考え方や思いには違いがあり、面談などで話をしてみるとさまざまな意見が出てきます。なぜ、そういうことが起きるのでしょうか。それは意見のぶつかり合いを避けるために、複数の人がいる場面では本音を言わなかったり、反対意見を言わずにうなずいて聞いているだけのスタッフが数多くいるからです。そのため、スタッフ同士で共感しているように見えても、意見が同じとは限りません。





 しかし、「みんなが言っている!」という言葉を使って意見を出してくるスタッフもいます。ここで気をつけてほしいことは、いくら信用できるスタッフからの意見でも「みんなが言っているなら間違いない」とうのみにしないことです。

 なぜなら、反対意見を言えないスタッフの『うなずき』によって、いわゆる『意見をはっきりと述べる人』の意見が、あたかも全員の総意かのように錯覚する場合があるからです。私が施設長を務めていた職場でも、そのようなことがよくありました。


一人ひとり個別に聞く

 例を挙げると、意見をはっきりと述べるベテランスタッフAさんが休憩中の会話の中で「私、新しく決まったあのルールでは絶対にダメと思うんだけど、どう思う?」とBさんとCさんに聞きます。すると、ダメだとは思っていないBさんはAさんの勢いに流され「私もそう思います!」と同調してしまう。そしてCさんはベテランスタッフAさんの意見ということと多数派の意見ということで反論もできず、Bさんと同じく流されてしまう、といったことが起きるのです。

 そうやって数々のスタッフから直接賛同を集めたベテランスタッフAさんは「みんなが言っている!」とスタッフ代表のつもりで意見してきますが、そんなことはありません。しかし、Aさんは「みんなが言っている」と思っていることに間違いはなく、嘘をついている気もありません。

 管理職は、そのような意見を聞いてもうのみにすることなく、まずは一人ひとり個別に聞いてみることです。すると、案外まったく違う意見が出てきます。みんな同じ意見なんてことはまずありません。「みんなが言っている」の言葉に惑わされないようにしましょう。
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につづく


●文/森崎のりまさ(もりさき のりまさ)
職場いきいきコンサルタント。22歳から介護業界で働き始め、約20年間、現場に携わる。介護福祉士やケアマネジャーなどの資格を取得し、訪問介護管理者、老人ホーム施設長を経験。施設長を務めていたとき、一般的に離職率が高いといわれる介護施設で「2年間退職者ゼロ」を実現する。2021年、これまでの実績と経験を活かし、『仕事=楽しい』に変える職場いきいきコンサルタントとして独立。企業の社員研修や社員面談などを請け負い、職場の環境改善に尽力している。著書に『退職者を出さない管理者が必ずやっていること』(産学社)Amazonランキング人事部門1位。インターネットラジオ局『ゆめのたね放送局関西チャンネル』のラジオ番組『今日も明日もポジッピー』パーソナリティ。
https://positivehappy.jp/
https://twitter.com/norimorisaki
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