株式会社LOCUS/内定者には入社申請書、社長は内定者の実家訪問
新卒採用を行っている企業に、採用活動に関して工夫していることや取り組みなどについて伺います。
株式会社LOCUSはブランディングや販売促進、採用支援、教育研修など“動画”を軸とした企業のマーケティング支援を手がけている。動画マーケティングのパイオニアとして800社以上の実績を重ね、日本生命保険や三菱商事、明治、ディー・エヌ・エーなど数々の大手企業と直取引を実現している。
新卒採用は優秀な人材によりアプローチしやすい
2010年4月に設立された同社は、2013年度入社から新卒採用を始めた。当時の社員数は7人、売上高1億5000万円弱という規模であった。新卒採用の狙いを、代表取締役の瀧良太さんは次のように説明する。「当社は中途採用も積極的に行っていますが、新卒採用は優秀な人材に対して、よりアプローチしやすいと考えています。中途の場合、真に優秀な人は企業のコア人材として活躍しているか、転職する場合も紹介や自ら行きたい企業が決まっている場合が多く、求人メディアなどを使わない人が比較的多いと考えられるからです」
代表取締役 瀧良太さん
新卒の場合、一般的に一人前になるまでに時間や手間がかかるというデメリットが指摘されているが、「デメリットはほとんど感じない」と瀧さん。同社が手がけている動画マーケティング分野はまだ新しく、過去の知識や経験が通用しない要素も多いからだ。「優秀な新卒者の場合、数カ月で活躍し始める人もいます」
自らPRする就職メディア利用者は前向き
同社の新卒採用の流れは、次のとおり。まず、学生がブースを構えて企業が説明に回る逆求人型のイベントに参加。企業は事前に自己紹介資料をチェックし、気になる学生を選ぶことができる。また、同様に自己PRする学生をスカウトする形式の就職サイトも利用。「そもそも、自分のほうからPRするというスタイルのものは、前向きで積極性のある人が集まるというスクリーニング効果があると考えられます。事実、数は少ないものの優秀な学生に会える確率が高いですね」
次に、その中から自社に興味を持った学生に10人単位で2時間の会社説明会を開く。瀧さんによる会社設立の経緯や事業展開、および事業の意義や今後のビジョンについての話が1時間程度。残り1時間は、数人の社員による3チームで学生との質疑応答を行う。「特に、事業の意義についてじっくり話しています。ここに共感できない人は、どれだけ優秀でも当社では活躍できないと考えるからです」
その後、部門責任者、役員、瀧さんによる1対1の面接が3次まである。選考基準は、社風でもある“真面目・素直・誠実”にかなっているか、ビジョンへの共感度、既存メンバーよりも潜在能力含めて優秀であること、などである。「結果は3人で合議し、1人でも反対すれば採用は見送ります。このことで当社の人材の基準が担保できているように思います」と瀧さんは言う。
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●株式会社LOCUS所在地/東京都渋谷区道玄坂2-10-7 新大宗ビル2号館15階設立/2010年資本金/1億9080万円従業員数/40人(2015年9月現在)事業内容/動画・WEB・グラフィック等の企画・制作、広告代理業、各種メディア運営などホームページ/ http://www.locus-inc.co.jp/
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