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職場のメンタルヘルスに関する事例・対策などについて、専門家が解説します。
人は誰でもうそをつくことがある。面白いうそはユーモアとして、話の潤滑油になる。なんでも正直に話せばいい、というものでもないかもしれない。しかし、職場にうそばかりつく人がいたらどうだろうか。
新人の面倒を見る
事務用品の卸会社に勤める真央は35歳で、営業一筋のベテラン社員だ。リーダーとして営業部内にあるチームの1つを率いているが、半年前に新人が入ってきた。最初は、真央が面倒を見ることになった。
新人の裕美は25歳の既婚で、小さな子供がいた。真央は裕美と行動を共にするようになって、半年後にうつ状態になった。裕美は病的なうそつきだった。次から次へとうそをつくので、それがさまざまな問題を生み、その処理や対処に疲れ果ててしまったと真央は訴えた。現在、彼女は精神科に通院している。
「彼女は訪ねてもいない営業先に行ったと言い、うその営業報告書を書いて、うその業績予測をします」
裕美はとても頭の回転がよく、営業に行っていない客先の担当者の特徴や話した内容について、詳細にうそをついた。確認をしなければ誰も気がつかない。彼女のうそは巧妙だった。
信じて裏切られる
当初、真央は裕美のうそを信じ、上司にうその売上予測を半年間報告し続けた。裕美がそれほどのうそつきとは、思いもよらなかったからだ。ところが、まったく売上は上がらない。初めは、新人なのでうまくいかないこともあるだろうとか、予測が甘かったのかもしれないと考えていた。また、裕美は魅力的な女性で、身なりもよく、うそをついているとは思えなかった。真央は責任感の強い女性だ。一緒に組んだ以上、面倒を見なければならないと考えていた。だから、業績の上がらない彼女に、自分の売上を分けていた。
裕美と組んで3カ月が過ぎた頃だった。彼女の言うことがまったく実現しないので、真央は何が問題なのかを一緒に解決しようと試みた。例えば、客先との次回の約束を確認してみると、「決まってはいません。これからアポをとるつもりでした」と言う。後日、経過を聞くと、「先輩がやっておくからとおっしゃったので、私は何もしていません」と言ったのだ。自分はそんな約束はしていないが、水掛け論になるので諦めた。
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●河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
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