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これからの人材活用(2012年4月〜2013年3月)

第4回 事例研究/派遣法改正を、人の力で、乗り越える(アール・ケイ・トラック)

いわゆる「日雇い派遣」を禁じる改正労働者派遣法の施行日が10月に迫るなか、この活用で繁閑の波を乗り切ってきた業界は、対応に追われている。その最たる物流業界で、「直接雇用の人材活用」で、これを乗り切りつつあるアール・ケイ・トラック。その理由を同社の社長にうかがった(取材・文・写真/アイデム人と仕事研究所 所長 平田未緒)

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待ったなし! 「日雇い派遣」禁止への対応

 「日々または30日以内の短期派遣」いわゆる「日雇い派遣」を禁じる改正労働者派遣法の施行日が、10月に迫っています。
 この改正は、下請け孫請けにより作業量が一定しない製造企業、またお中元・お歳暮などの季節変動に加え毎日の取扱量にも大きな差が出る物流企業を、震撼(しんかん)させました。

 これら業務の変動が激しく予測が困難、かつ労働集約的な現場では、「前日までに必要な人数を伝えるだけで、過不足なく人手が確保できる」日雇い派遣で労働コストを変動費化、利益の源泉としてきたからです。
 この改正に関しては、是非さまざまな意見が出ています。しかし10月以降、「日雇い派遣」が利用できなくなることは、変わりません。

 まさに、経営環境の大変化。しかし、すでに対応の手はずを整え、日雇い派遣の利用を減らすごとに利益率を高めてきた物流企業が、存在します。新潟県長岡市に物流センターを構える、アール・ケイ・トラックです。
 「最大約10倍」という極めて激しい繁閑差。しかも常用雇用は正社員70人、パート・アルバイト208人の中小規模。にもかかわらず2012年には、経常利益6億円強を「達成可能な」目標として掲げます。

 慌てる同業が多いなか、同社が元気な理由は何なのか。ここに「これからの人材活用」を考えるカギがありました。


「人」の力を活かして勝つ

 東京から上越新幹線で長岡へ。さらに在来線に乗り換えJR見附駅で下車後、車で10分の中之島流通団地内に、アール・ケイ・トラックの物流センターはある。

 アースカラーの、ちょっとおしゃれな建物は、同社が「無印良品」を展開する良品計画の100%子会社であることを物語る。しかし受注においては、常に同業他社との競合にある点で、一般の物流企業と変わらない。
 繁閑の波も同様で、季節変動に加え、「ネット通販のキャンペーン」など日々異なる要因から、扱い量が激増したり、もちろん激減することもある。

 同社代表取締役の柴嶺哲さん(写真/上)は、「この繁閑差を埋めるため、当社でも日雇い派遣には、ずいぶんお世話になってきました」と振り返る。

 しかし、日雇い派遣が禁止となる可能性は、徐々に色濃くなってくる。これに、経営者として、どんな策を講じるか。
 方針は決まっていた。ともかく「人の力を活かす」こと。人の心に働きかけ、意欲と改善の知恵を引き出して、仕事の質を高め、現場力を高めていく。機械化すれば、2×3は、常に6。これを人が行えば、2×3が、7にも、8にも、10にもなる。

 「人の無限の可能性を信じ、人の力で、全体的な生産性を高めようと思いました。具体的には、人材派遣から女性主体のパート雇用に変更し、雇用したパートを定着させ、きちんと教育することで、スキルと意識を高めていく。この方法で、『丁寧に、間違わず、かつスピード感のある』仕事を徹底しようと思ったのです。また、誰もがどの仕事にも対応できるよう『多能工』化も推進し、業務の対応力を向上させていきました」

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所在地(物流センター)/新潟県長岡市中之島流通団地内
設立/1993年
従業員数/正社員70人(物流センターのみ57人)・パート208人
資本金/3000万円
年商/30億5500万円(2012年2月)
事業内容/株式会社良品計画の物流事業 および、外販の物流事業
ホームページ/http://apparel-3pl.com/

 

 

 
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