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誰に対しても応用できる仕事の教え方について、わかりやすく解説します。教え方を学ぶことは、人材育成や定着の施策を考える上でも有効です。
前回、皆さんの人脈を見える化した「人脈マップ」を使用して、「周囲の協力を得て教えてください」とお伝えしました。今回は人脈マップの理論的背景をお伝えします。
学習とは?
まず、皆さんに簡単なクイズを出します。「学習=○○」としたときに、○○に入る漢字2文字を考えてみてください。
正解は1つではありませんが、さまざまな言葉が浮かぶのではないでしょうか。
回答例として、最初にお示しする漢字は「参加」です。教わる側の人は、職場の「外」から「中」に入ってくる状態だと考えてください。つまり、教わる側の人は職場に「参加」しようとします。うまく参加するためには、その職場になじむことが必要です。
言い方を変えると、職場に「染まる」ことです。染まるという言葉はともすればネガティブに感じる言葉で、教わる側は「会社に染められる!」「自分の個性がなくなる!」と葛藤を感じる時期があります。
しかし、そのとき、信頼の要素(共通点・姿勢・能力)を満たした人がそばにいてくれると、職場に参加しやすくなります。このそばにいてくれる人のことを「いざなう人」と言います。
いざなう人
いざなう人は、3つの手助けをしてくれます。それは、仕事を与えてくれる・ルールを教えてくれる・人を紹介してくれる、の3つです。
教わる側が一番つらいことの1つに、やることがない、手持ち無沙汰ということがあります。何もやることがないというのはつらいですよね。そんなとき、いざなう人は現状でできる仕事を与えてくれるのです。
2つ目は、会社のルールや仕事のやり方などを教えてくれます。その会社・業種特有の仕事の進め方や、いわゆる「業界の言葉」、社会人としてのマナーもそうですね。
3つ目は、教わる側の人脈を広げてくれます。誰に何を聞いたら良いのか、誰が何に詳しいかを教えてくれるのです。このように、いざなう人のおかげで、教わる側の人はスムーズに職場に「参加」することができるようになります。
2人の他者
いざなう人が人脈を広げてくれる中、「いざなう人以外では誰によく支援してもらったか」を聞いた調査があります。結果、「異質の他者(1)」と「同質の他者(2)」という存在が浮かび上がってきました。
「異質の他者(1)」は、いざなう人とは、考え方が違う・部署が違う人でした。もう1人の「同質の他者(2)」は、教わる側の人と席が近い・年が近い・性別が一緒などの特徴がありました。
次回に続きます。
●文/林 博之(はやし ひろゆき)
ラーンフォレスト代表。俳優活動、ビルメンテナンス会社勤務を経て、行政書士の資格を取得。中小企業のサポートを行いながら、さまざまな研修を実施。認定SPトランプファシリテーター。
http://learn-forest.com/
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