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人事評価制度を作る上での基本的な考え方から、評価シートの作成方法、実際の運用までを分かりやすく解説します。
うまくいかないのはなぜ?
実際に人事評価制度を運用している企業は、大抵「うまくいっていない」という悩みを抱えています。効果を感じられない、形骸化してしまっている、ただやらされているだけ…。
もちろん、こちらにご相談いただくということで、それなりに悩みがあるから、ということはあるのでしょうが、それを差し引いても、「うまくいっていない」という企業はとても多いのは間違いありません。大げさにはなりますが、ほぼ100%といってもよいぐらいです。一体、何が原因でうまくいかないのでしょうか。
よく、これについてのワークを、評価者向けの研修で実施します。「うまくいっていないのは何が原因でしょうか?」という問いかけをして、考えてもらいます。すると、よくある回答は次のようなものです。
・忙しくてできない
・やり方がよく分からない
・評価項目があっていない
・目標が現実的でない
・意味を感じない
これらは確かにもっともな回答ですが、本質的な原因というものではありません。どちらかというと、当事者であるはずの評価者が、第三者側になって不平不満をあげている場合が多いからです。
では、「なぜ、このように評価者が感じてしまうのか」、ワークのあとに次のように解説して、運用する側の評価者の理解を深めるようにしています。今まで多くの企業の人事評価制度と、その運用を見てきた中で、うまくいかない企業は、大抵同じような問題があるのです。それは大きな企業、小さな企業などの規模や、業種などにかかわらず、共通の問題点です。
そして、先ほどのような個人的に感じている問題ではなく、もっと本質的・構造的な問題であることが多く、逆にいえばこれらをしっかり整えていけば、人事評価制度がちゃんと機能して、効果を発揮するようになるのです。
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●文/榎本あつし
社会保険労務士。株式会社MillReef代表取締役。一般社団法人日本ABAマネジメント協会代表理事。ABA(応用行動分析学)を用いた組織コンサルティングを行っている。著書に『人事評価で業績を上げる「A4一枚評価制度」』、『自律型人材を育てる「ABAマネジメント」』(アニモ出版)。
http://millreef.co.jp/
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