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よくわかる評価制度の作り方

第5回「評価基準をどうするか?」

人事評価制度を作る上での基本的な考え方から、評価シートの作成方法、実際の運用までを分かりやすく解説します。(2018年8月8日)

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評価は達成度&発揮度評価

 

 前回は「評価シート」を作成する際の項目について、「成果」「スキル」「姿勢・態度」の3つの構成がシンプルでお勧めとお伝えしました。「成果」は短期的な業績につながり、「スキル」は長期的な会社の成長につながり、「姿勢・態度」は組織風土につながります。そしてここで注意点。この「成果」「スキル」「姿勢・態度」を評価する際には、同じようなやり方ではなく、違う基準で評価しないといけません。

 

 それが、「達成度評価」と「発揮度評価」です。「成果」は、「達成度」で評価します。「スキル」と「姿勢・態度」に関しては、「発揮度」で評価します。「達成度」とは、立てた目標や求めている成果に対して、どこまで達したという度合いのこと。例えば、次のような評価基準になります。

 

 

 

 

 このときに気をつけるのは、あくまで「達成度」のみを評価するということ。「売上100万」が目標だったら、その成果目標100万に対して、どれだけ達成したかどうかで、評価をします。101万だったら「A」、120万だったら「A+」、200万だったら「S」というような感じです。100万を達成しなかったら、原則「B+」より下の評価になるはずです。

 

 ところが、達成はしなかったけれども頑張ったから、という理由で「A」にしてしまうケースがよく見られます。これは原則NG。頑張ったことに関しては、「成果」の部分ではなく、「スキル」とか「姿勢・態度」で評価すべきもの。あくまで、ここは達成したかどうか、その程度はどうだったのか、で評価しましょう。なぜなら、ここは短期業績と連動させているところだからです。そこを徹底しないと、皆の評価は良いのに、業績は向上していないという事態になってしまうのです。

 

 

能力は発揮度評価

 

 一方、「スキル」と「姿勢・態度」については、「発揮度」で評価します。この際に、逆に成果がどうだったかは問わないようにします。例ではこのような感じです。

 

 

 

 

 そして、「スキル」と「姿勢・態度」に関しては、具体的な行動がちゃんと目に見えて発揮できていたかどうかで、評価をします。たとえ保有している能力が高かったとしても、それを評価期間中に行動して発揮していなければ、評価しないということです。

 逆にいえば、保有能力がそんなに高くなくても、一生懸命行動して、発揮しているようであれば、能力が高いのに行動はしていない、という人よりも評価が高くなる、ということです。

 

 これは、発揮していなければ会社への貢献にはつながらない、からです。どんなに「ポテンシャル」が高くても、「パフォーマンス」として現れなければ意味がないのです。もし、ポテンシャルが高いことが分かっているのであれば、パフォーマンスとして発揮してもらうよう、指導や配置などを上司や会社がやっていかなければならないのです。

 

 

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●文/榎本あつし
社会保険労務士。株式会社MillReef代表取締役。一般社団法人日本ABAマネジメント協会代表理事。ABA(応用行動分析学)を用いた組織コンサルティングを行っている。著書に『人事評価で業績を上げる「A4一枚評価制度」』、『自律型人材を育てる「ABAマネジメント」』(アニモ出版)。
http://millreef.co.jp/

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