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株式会社一保堂茶舗/知識ゼロから販売員を育成! 創業290年の京都老舗茶屋

京都の老舗「一保堂茶舗」は、合理的で長く働きやすい制度を整え、社内で人材を育成してきた。(取材・文・写真/水崎真智子)

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悪いのは人ではなく、仕組み

 日本茶の専門店「一保堂茶舗」(京都市中京区)は、約290年の歴史を持つ京都の老舗として名高い。明治年間にはアメリカへ緑茶と紅茶を盛んに輸出。大正時代に輸出問屋から小売へと転換した。日本の高度成長期に百貨店に次々と出店。徐々に社員は増え、20年前と比べ、現在では倍の規模へと拡大した。

 同社では人がミスを繰り返すと「仕組みが悪い」と考え、改善を試みる。問題点に社員が気づき、合理的に仕組みを変えることを是とする現社長が、この企業風土を育んできた。総務グループ人事チーム・チーフの富田貴之さんはこう話す。

「今から30年ほど前の頃、今の社長が新人として初めて売り場に立ったときのことと聞いています。商品の配送料金の一覧表が配送料金別であることに気づき、ベテラン社員に“配送地区別の表の方が使いやすいのではないか”と問いました。するとベテラン社員は“昔からそうだから”と返答し、社長は変化の必要性を実感したそうです」


総務グループ人事チーム・チーフ 富田貴之さん



入社2年で店長職に抜てき

 合理性を是とする風土は、人事施策にも表れている。社員は年2回、自分で設定した目標をどれだけ達成できたかで評価される。評価基準は細かく項目化されているので、自分には何が足りないのか、何を期待されているのかが明確になり、社員は次へのステップアップの意識を高めることができる。

 また、入社2年目で店長職に抜てきされた女性社員がいるという。地道な努力を重ね、抜きに出たその若手社員に対し、マネジメント能力を期待されての登用だった。「社歴、経験にこだわらない人事施策を遂行しています」と富田さんは言う。

 採用については、この15年ほど積極的に新卒の定期採用を続けてきた。自社で、一から育てるためだ。その理由を、富田さんは次のように説明する。

「茶はケーキのように目で見て、味を想像できません。販売員は言葉で、お客さまにどんな味かを説明しなければならないのです。また、当社ではお客さまに“おいしいです”や“おすすめです”と押し付けないように配慮しています。“提案”を主眼においた接客スタイルをとっているからです」

 同社がスタッフの採用試験の際に求めるのは、セールススキルや販売経験でなく、知識ゼロから成長するための意欲である。



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●株式会社一保堂茶舗
所在地/京都市中京区寺町通二条上ル常盤木町52
創業/1717年(享保2年)
設立/1964年(昭和39年)4月
従業員数/192人(パートアルバイト90人含む)・2013年3月1日現在
資本金/1000万円
年商/29億8000万円(2012年8月期)
事業内容/京銘茶の加工・製造および小売
ホームページ/ 
http://www.ippodo-tea.co.jp
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