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判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊

盗撮行為で被害者と示談成立・不起訴でも懲戒解雇?〜N社事件(名古屋高裁R7.3.25)〜

近年、労働関係の訴訟は社会的関心が高まり、企業にとって労使トラブル予防の重要性は増しています。判例をもとに、裁判の争点やトラブル予防のポイントなどを解説します。(2025年12月15日)

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【事案の概要】
 本件は、日本郵便会社の課長職にあった従業員が、通勤途中の電車内で盗撮行為(迷惑防止条例違反)を行い、会社から懲戒解雇されたことに対し、その無効を主張して地位確認等を求めた事案です。従業員は通勤中の電車内において、リュックサックのサイドポケットに小型カメラを仕掛け、女性のスカート内を盗撮しようとしました。現行犯逮捕されましたが、翌日釈放され、その後被害者との間で示談が成立し、不起訴処分となりました。報道もされませんでした。





【裁判所の判断】
 一審判決(名古屋地裁)は、会社が業務外の非行防止に取り組んでいたことは認めつつも、示談成立により不起訴となっている点や、会社の懲戒基準において有罪判決以外の場合は「減給〜注意」を基本としている点などを重視し、「懲戒解雇は重すぎるとして無効」と判断しました。これに対し、会社が控訴しました。名古屋高裁は一審判決を取り消し、「懲戒解雇を有効」と判断しました 。高裁は、解雇を有効とした理由として、主に以下の点を挙げました。

(1)行為の悪質性と常習性
 小型カメラをリュックサックに設置するという手口から、計画的かつ常習的な犯行であることがうかがわれます。また、従業員自身も過去からの常習性を認めていたことから、一過性の出来心ではなく、極めて卑劣な行為であると評価しました。

(2)社会的非難の高まり
 高裁は、本件行為の翌日に法律(性的姿態撮影処罰法)が施行されるなど、盗撮行為に対する社会的非難が高まり、厳罰化が進んでいる社会情勢を指摘しました。行為時点では条例違反であったとしても、郵便事業という公共性の高い事業を営む会社にとって「社会的信用の毀損は軽視できない」としました。

(3)会社の方針と周知
 会社は以前から、業務外の非行であっても飲酒運転や盗撮等の破廉恥事案については「原則として懲戒解雇とする」厳しい方針を掲げ、研修やミーティングを通じて従業員に繰り返し周知していました。また、実際に行われた過去の処分例においても、有罪判決の有無や報道の有無にかかわらず、同種事案では一貫して懲戒解雇としていた運用実態も重視されました。
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●文/岡正俊(おか まさとし)
弁護士、杜若経営法律事務所代表。1999年司法試験合格、2001年弁護士登録(第一東京弁護士会)。専門は企業法務で、使用者側の労働事件を数多く取り扱っている。使用者側の労働事件を扱う弁護士団体・経営法曹会議会員。
https://www.labor-management.net/
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