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判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊

退職代行で突然退職、引き継ぎ義務はどこまで?〜M社事件(大阪地判R7.1.27)〜

近年、労働関係の訴訟は社会的関心が高まり、企業にとって労使トラブル予防の重要性は増しています。判例をもとに、裁判の争点やトラブル予防のポイントなどを解説します。(2026年2月24日)

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【事案の概要】
 本件は、会社(原告)が、元従業員ら(被告ら)が退職代行業者を利用して退職した際、引き継ぎ義務を行わないことなどについて損害賠償を求めた事案です。
 原告は、放課後等デイサービス(障害児に対し、学校の授業終了後に施設に通わせ、生活能力向上のために必要な訓練や社会との交流の促進等のサービスを提供するもの。児童福祉法6条の2第3項に定められているもの)等を提供する施設を運営する会社です。

 原告側は、被告らが退職代行業者を利用して突如出勤しなくなったことは引き継ぎ業務の放棄であり、雇用契約上の「債務不履行に当たる」と主張しました。これに対し被告らは、LINE等で必要な情報の所在を伝えるなど、業務に支障が生じないよう可能な限りの引き継ぎを行ったと主張しました。





【裁判所の判断】
 裁判所は、従業員の引き継ぎ義務の範囲と退職代行の利用について、判断を示しました。

 まず、就業規則等で定められる引き継ぎ規定(退職の際、業務の引き継ぎを会社が指定した者に対して完了しなければならない)について、具体的な内容は個別の職務や状況に応じて定まるものであり、退職当時の職務に応じた合理的な引き継ぎを求める「訓示的規定である」との解釈を示しました。

 本件の引き継ぎ状況については、被告らが最終勤務日頃にLINEを通じて職場の鍵、現金、データの保存場所等を伝達していたことや、児童の個別支援計画の作成等の必要な業務を行っていたことが認められました。これらの対応は当時の職務に照らし、「十分に合理的なものである」と判断されました。

 また、原告側が主張した退職代行サービスの利用については、退職の意思表示の方法そのものは「引き継ぎ義務の履行とは無関係である」と判示されました。結果として、引き継ぎ義務違反に基づく損害賠償請求は棄却されました。

 なお、原告は、被告らが原告在籍中に競業を行っていたとして、これについても損害賠償請求をしており、これについては認められています。
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●文/岡正俊(おか まさとし)
弁護士、杜若経営法律事務所代表。1999年司法試験合格、2001年弁護士登録(第一東京弁護士会)。専門は企業法務で、使用者側の労働事件を数多く取り扱っている。使用者側の労働事件を扱う弁護士団体・経営法曹会議会員。
https://www.labor-management.net/
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