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知っておきたい労働法超入門

第8回「解雇事由」

労働関連法で勘違いしやすいこと、意外と知られていないことなどをピックアップして解説します。

 解雇とは、使用者からの申し出による労働契約の終了のことをいいます。使用者は就業規則と労働契約書(労働条件通知書)に、どんなときに解雇されることがあるか(解雇事由)を明示しておかなければなりません。
 しかし、明示していても慎重な対応が必要です。労働契約法第16条では「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」と定められており、就業規則に規定されている事由に該当した場合でも、解雇が無効と判断されることもあるからです。


 例えば解雇の事由として、能力が低い、勤務態度に問題がある、業務命令や職務規律に違反するなどが考えられますが、一度のミスですぐに解雇が認められるということはありません。労働者の過失なのか故意によるものなのか、そのミスに対して使用者はどのように対応・指導したのか、またその行為が会社に及ぼした損害の状況など、さまざまな事情を考慮して判断しなければなりません。


 次の一定期間については、解雇を一時制限しています。労働者が業務上の傷病により療養のために休業している期間およびその後30日間と、女性の産前産後の休業期間とその後の30日間は解雇できません。


 ただし、例外的に解雇できる場合があります。それは、使用者が打切補償を支払った場合(業務上傷病のみ)や、天災事変その他のやむを得ない事由により事業の継続が不可能となった場合です(労働基準監督署長の認定が必要)。打切補償とは、労働基準法による災害補償です。業務上の傷病が療養開始後3年を経過しても治らない場合、使用者が平均賃金の1,200日分の金額を一時金として支払うことによって将来の補償を打ち切るというものです。


★今回のポイント

・解雇は使用者が自由に行えるものではない
・解雇事由は就業規則と労働契約書に明示しなければならない
・業務上の傷病、産前産後の休業期間中とその後30日間は解雇禁止





●アイデム人と仕事研究所 

文/三宅航太
監修/菊地敦子(社会保険労務士)

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