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人材育成のツボ

マニュアル就活生を「見抜く」力

アイデム人と仕事研究所の研修部門の所員が、日々の業務やお客さまとの対話から感じたことなどをつづる「人材育成のツボ」。今回は“マニュアル就活生を「見抜く」力”です。

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就職活動が厳しい「本当の」理由


  2013年の春に卒業する大学生の就職活動も、中盤戦に突入しました。弊社主催の「就活対策セミナー」に訪れる大学生の声からも、非常に厳しい状況が伝わってきます。
  そこで湧くのが、「少子化なのになぜ?」という疑問。企業の求人数が20年前の7割以下に減っているものの、一方で少子化により、この世代の人口も減っているのではないか。

  理由は、大学進学率。この20年で実に倍増しているため、人口は減っているがライバルである大学生の数は、逆に増えているのです。しかも、グローバル人材が求められる現在は、留学生など他国の学生も、ライバルとしてプラスされます。
学生は、そうした競争のなか、内定を得るために、日々努力しているのです。


嘆く採用企業「こんなはずじゃ…」


  こうした状況は企業にとって、「自社の戦力になる人材」を獲得する、絶好のチャンスです。ところが採用ご担当者から聞くのは、「時間をかけ、自信を持って採用したはずなのに、入社すると別人のように思える」、「現場から採用に関する批判を受ける」といった嘆きの声。ほかにも「面接では素晴らしい受け答えができていたのに、実際の仕事になると、お客さまはもとより、社内でのコミュニケーションすらとれない」など、さまざまです。

  ギャップが生じてしまうのは、学生たちが、いわば仮面をかぶっているから。さまざまな「就活本」が販売され、「就活の塾や家庭教師」まで存在するなか、学生たちの「本当の姿」を見抜くことは、これまで以上に難しくなっています。

  弊社でも、求人マッチング事業の一環として就活対策セミナーを開催していますが、そこでは「人間力アップ」を中心にお伝えしています。もちろん「就活テクニック」にふれないわけではありません。例えば「相手の立場で物事を考える習慣を、日常生活を通じて身につける」といったことこそが、社会人としての基礎力になり、また、実際に企業が求めることだと考えているからです。


私たちから見た、今の学生


  学生たちと接していてまず感じるのは、とても素直であることです。挨拶の仕方や書類の受け渡しなどをセミナーで指導すると、開始時と終了時で変わっているのが、はっきり分かります。「常識はずれ」と感じる部分もありますが、多くの場合、知らないだけで悪意はないのです。

  たとえば、こんなことがありました。セミナーで、進行中の企業からのメールに対する返信文について解説したら、多くの学生からそうした「メール」の必要性について聞かれたのです。次の選考に進む連絡に対し「返信する必要がある」という認識がそもそもないということに、驚きました。
  同様のことが他にもたくさんあると思います。しかし見方を変えれば、無限の可能性を秘めているとも言えます。人として極めて重要な「素直さ」を持っていればこそ、社員教育を通じ、どんどん伸びていけるのです。

>>>次ページに続く

 

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●文/松嶋清和(まつしまきよかず)
株式会社アイデム人と仕事研究所 研修プランナー。
大学卒業後、大手アパレル商社に勤務、全国の小売店との相談・折衝業務に従事する。
その後1998年に株式会社アイデムに入社してからは、13年間に延べ3000社以上の経営者・人事担当者らと面談、求人広告の営業担当として、また社会保険労務士として、採用および人材活用に関する提案を続けてきた。
現在は同社「人と仕事研究所」にて、採用後の人材育成、教育・研修に特化した企画提案を実施。また「企業側の視点」を肌身に知るキャリアを強みに、キャリア・コンサルタント(CDA)として求職者支援業務にも携わる。特に就活学生向けセミナーでは、自ら講師として、企業が求める人材像などを「シンプルに分かりやすく」アドバイス。入社後に能力発揮できる「真の力」の育成をモットーに、精力的に活動している。
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