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人事評価制度は運用が難しかったり、形骸化するなど、実際に機能させるのは簡単ではありません。本コーナーは、実際の運用を念頭に置いた制度作りをゼロから解説します。(2019年1月16日)
現状を分析して賃金制度の方向が決まると、いよいよ次は賃金制度を設計します。賃金制度で最も重要なポイントは基本給です。さまざまな理由で支給する手当はすべてオプションと考えてください。
基本給の意味を考える
経営者や企業の人事担当者に「基本給の意味を教えてください」と質問させていただくと、明確に答えていただけるケースは珍しいです。しかし、毎月支払う給与の中で、基本給は最も多くの割合を占めます。そのため、基本給の意味をしっかりと決めることが大切です。例えば、年齢や能力に対する手当、年齢と能力の両方に対する手当など理由はさまざまですが、会社が任意に決めます。そのときの判断基準の1つが、従業員の順位付けです。
前回、能力だけを見て順位付けをしました。順位と賃金が比例しているなら、基本給は能力に対する手当と判断できます。そうならない場合は、さまざまな手当が支給されている、もしくは中途採用者などの賃金でイレギュラーになっています。ここで「基本給を能力給とするか?」、もしくは「基本給は年齢給とし、能力給は手当で支給するか」などを決定します。
ちなみに、私はいつも基本給を能力給とすることをお勧めしています。本来、賃金は仕事に対する成果として支給するものと考えています。これまでのように年齢や勤続年数だけで賃金が上昇する仕組みは、終身雇用を前提としないこれからの時代には、働く側のモチベーションは上がりません。
等級を設定する
次に、等級を設定します。等級は能力に応じたグループです。名称はなんでも構いません。例えば、グレードやランク、レベルなどもよいでしょう。
私は等級をよく相撲に例えます。相撲には番付と呼ばれるランクがあります。横綱、大関、関脇、小結、前頭などです。このランクに関取(幕内、十両以上の力士)は分けられています。番付を頭に思い浮かべてみてください。横綱は大関よりも強いですよね。また、横綱の中には、前頭のような成績の関取はいません。これがポイントです。その等級には、同じような能力の従業員が集められるということです。また、等級を決めるとき「格付けをする」とも呼びますが、横綱と大関では格が違うということです。大関から横綱に昇格する、ということなんです。
従業員の順位付けをしたら、明らかに能力差が認められるところに、線を引いてみてください。線を引いたところが、等級の違いになります。例えば、上位から3等級、2等級、1等級という具合です。わかりやすく分けるなら、3等級が管理職、2等級が中堅社員(役職者含む)、1等級が一般社員になります。基本的にはこの3等級で十分です。
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●文/真田直和(さなだ なおかず)
特定社会保険労務士、人事労務コンサルタント。
1973年大阪府生まれ。近畿大卒。大手社労士法人勤務を経て独立。これまで企業の人事労務に関する、さまざまな問題解決やコンサルティング業務に携わる。著書に「中小企業の人事制度・考課制度設計コンサルティング」「続 中小企業の人事制度・考課制度設計コンサルティング」(ともに明日香出版社刊)。企業・団体への研修、講演実績多数。
http://www.nsanada-sr.jp
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