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人材育成のツボ

日本の社会人が学習しないのは、なぜ?

アイデムの人材育成・研修部門の担当者が、日々の業務やお客さまとの対話から感じたことなどをつづります。(2025年10月8日)

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社会人の自己啓発に対する日本の現状

 「日本人は勤勉だ!」とよくいわれます。本当にそうなのでしょうか?
 日本の教育推進は高い。少なくても低くはない。小学生、中学生、高校生の多くは学校以外でも一定時間勉強している。そしてその効果も出ています。直近の国際学力調査(PISA)では、3分野すべてが世界トップレベルです。それが、社会人になると学ばなくなるのはなぜなのでしょうか。





 パーソル総合研究所が2022年に公表した「グローバル就業実態・成長意識調査」の中で、社会人の自己研鑽について国際比較しています(図1)。勤務先以外での学習や自己啓発について、「とくに何も行っていない」と回答した人は、日本では52.6%でした。組織に学びを支援する仕事をしている私の肌感覚でも、そんなものかなという感想です。

■図1:勤務先以外での学習や自己啓発について「とくに何も行っていない」と回答した人の割合


(引用:パーソル総合研究所「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」


 繰り返しますが、自己啓発を何も行っていない人の割合が半数以上。これが日本の状況です。しかし、他の国ではどうなのでしょうか。調査対象18ヵ国の平均は18.0%です。そして上のグラフでわかる通り、18ヵ国中、ダントツの1位です。自己啓発しないことが日本では多数派ですが、国際的にみるとかなり少数派なのが分かります。しかも、日本の外国人労働者の中で最も多いとされている国ベトナムは、わずか3.6%です。今後ますます外国の方が増えることを考えると、危機感を覚えます。


日本の社会人が学ばないのはなぜ?

 それでは、自己啓発を行わない人の理由は、どのようなことがあるのでしょうか。前述とは別の調査ですが、独立行政法人 労働政策研究・研修機構が発表した資料によると、「仕事が忙しくて時間が取れない」が最も多く、次いで「自己啓発を行っても会社で評価されない」「費用を負担する余裕がない」が上位を占めています(図2)。

 個人的な見解ですが、毎日夜遅くまで仕事していても、隙間時間を使って学んでいる人は私の周りでもたくさんいます。費用をあまりかけなくても、自己啓発の手段はいくらでもあります。これらが解決されたとしても、自己啓発をする人の割合はあまり増えないのではないかと思います。

■図2:自己啓発を行わなかった理由(複数回答)2025年7月


 
(引用:「人材育成と能力開発の現状と課題に関する調査」独立行政法人 労働政策研究・研修機構)
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●文/松嶋清和(まつしま きよかず)
株式会社アイデム メディアソリューション事業本部キャリア開発支援チーム/人材育成・研修プランナー
特定社会保険労務士、メンタルヘルス・マネジメント検定�擬�
大学卒業後、大手アパレル商社に勤務、全国の小売店との相談・折衝業務に従事する。その後1998年に株式会社アイデムに入社してからは、13年間に延べ3,000社以上の経営者・人事担当者らと面談。求人広告の営業担当として、採用および人材活用に関する提案を続けてきた。2010年11月以降は同社「キャリア開発支援チーム」にて、採用後の人材育成、教育・研修に特化した企画提案を行っている。
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