●2025実質賃金は前年比1.3%減、4年連続マイナス
厚生労働省は、毎月勤労統計調査2025年分結果(速報)を公表しました。
<結果のポイント>
・現金給与総額(一人平均)35万5,919円(前年比2.3%増/5年連続増)、うち所定内給与26万7,551円(2.0%増/6年連続増)、所定内給与と所定外給与を合わせた、きまって支給する給与28万7,436円(2.0%増/5年連続増)、特別に支払われた給与6万8,483円(3.8%増/4年連続増)
・一般労働者の現金給与総額46万5,895円(2.9%増/5年連続増)、所定内給与34万0,657円(2.5%増/5年連続増、過去最高の伸び)。パートタイム労働者の時間当たり給与(所定内給与)1,394円(3.8%増/過去最高水準)
・実質賃金指数(令和2年平均=100)
消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)で実質化したもの:現金給与総額98.0(1.3%減)で4年連続減
消費者物価指数(総合)で実質化したもの:99.8(0.8%減) 2年ぶりのマイナス
●脳・心臓疾患の労災認定事案における過重負荷に関する勤務状況
独立行政法人労働政策研究・研修機構は、資料シリーズNo.297「脳・心臓疾患の労災認定事案における連続勤務、深夜勤務、不規則勤務の分析」を発表しました。脳・心臓疾患の労災認定事案における過重負荷に関する勤務状況を分析することで、労働者の健康悪化をもたらした状況を多角的に考察するもの(分析対象2,848事案)。
<研究結果の主な概要>
・事案における1カ月あたりの勤務日数の中央値は24.50日で、1カ月あたりの勤務日数が26日超の事案が約2割(19.9%)を占める。中央値では「農林業」「漁業」「宿泊業、飲食サービス業」「複合サービス事業」等の業種や、「農林漁業従事者」「建設・採掘従事者」「サービス職業従事者」等の職種において勤務日数が多い傾向で、休日を特に取得しにくい業種・職種といえる
・最大連続勤務日数では、評価期間内で14日以上の連続勤務があった事案が26.4%。「農林業」は、14日以上の連続勤務があった割合が71.4%で突出して多い。次いで「漁業」52.9%、「複合サービス事業」50.0%
・1カ月あたりの拘束時間は、対象事案の平均314.17時間で、拘束320時間以上の事案が33.0%を占める。業種では「農林業」「漁業」「運輸業、郵便業」「宿泊業・飲食サービス業」等で拘束時間が特に長い。職種では「農林漁業従事者」「輸送・機械運転従事者」「保安職業従事者」「サービス職業従事者」等で拘束時間が特に長い
●今後の景気見通しに対する不安が改善、テレワーク実施率15.4%
公益財団法人日本生産性本部は、働く人の意識や人材育成・働き方等の現状に関する継続調査(第18回「働く人の意識調査」)の結果を公表しました。組織で働く雇用者を対象に、勤め先への信頼度や雇用・働き方に対する考え方などについて、2020 年 5月以降、四半期毎(2023年7月調査より半期毎へ変更)に実施しているもの。
調査期間:2026年1月5日(月)〜6日(火)
対象:20歳以上の日本の企業・団体に雇用されている者1,100人
<結果のポイント>
・景気が「悪い」「やや悪い」の合計が前回調査(2025年7月)の68.3%から51.3%へ減少し、調査開始以来最少を更新。今後の景気見通しは、「悪くなる」「やや悪くなる」の合計が7月調査の56.5%から35.1%へ減少。2024年1月調査から悲観的な見通しが強まっていたが、調査開始以来最少に転じた
・勤め先の業績に「全く不安は感じない」「どちらかと言えば不安は感じない」の合計が55.3%に増加し、調査開始以来最多。職場においてAIが「1年以上前から職場に導入されている」「最近1年間に職場に導入された」の合計は21.5%。そのうちAIを「仕事で利用している」62.3%
・テレワークの実施率は7月調査の16.8%から15.4%に微減。自宅勤務を実施していない回答者のうち、自宅勤務制度があれば行いたい(「そう思う」+「どちらかと言えばそう思う」)36.4%、実施を希望しない(「そう思わない」+「どちらかと言えばそう思わない」)63.5%
●文/三宅航太
株式会社アイデム メディアソリューション事業本部 データリサーチチーム所属。
大学卒業後、出版社に入社。書店営業部を経て、編集部に異動。書籍の企画・制作・進行・ライティングなど、編集業務全般に従事する。同社を退社後、フリーランス編集者、編集プロダクション勤務を経て、株式会社アイデム入社。同社がWebサイトで発信する人の「採用・定着・戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務を担う。働き方に関するニュースの考察や労働法の解説、取材、企業事例など、さまざまな記事コンテンツを作成している。