第一印象って大事ですよね。さまざまな研究や実験の結果がありますが、第一印象は数秒から1分ほどで形づくられるようです。かなり短い時間で決まり、その後も影響し続けると考えられており、初対面の人に好印象を持ってもらうことは、とても重要と言えます。
では、初対面の人に好印象を持ってもらうトークテクニックはあるのでしょうか?
あります! 桑山にお任せください!!…な〜んて、かっこいいことを言いましたが、実は私、芸人時代に初対面の先輩の話を盛り上げようとして、毎回裏目に出て嫌われていました。
先輩「この前、ロビーでお客さんをお見送りしてたら、お客さんから褒められてさ」
私「あ、僕も似たようなことがありました。実は…」
先輩「今、俺が話してるんだよっ!!(怒)」
無理もないですよね。私が先輩の立場でもイラッときます。いわゆる「話を取っていってしまう人」です。皆さんの周りにも昔の私のような人、いませんか?
これ、話を「取った人」からすると必ずしも悪気はなくて「共通点を探そう」「共感しよう」「情報を補足して盛り上げよう」としている場合も多いのです。ところが、話を「取られた人」からすると、自分の話したいことを強制終了されて、違う話題で主導権を奪われたと感じるのです。それは嫌われますよね。
聞くための4文字
相手の話を取ってしまうほどじゃなくても、相手が答えた瞬間に、次の話題を探し始めてしまうことはありませんか?
A「ご出身はどちらですか?」
B「新潟です」
A「そうなんですね。…えーと、お仕事は長いんですか?」
B「え…、あ、今の職場は5年くらいになります」
A「そうですか。…お休みの日は何をしていますか?」
B「休み日ですか…。休みは買い物に行ったり、友達と出かけたりしています」
これは一見、相手のことを考えて質問しているようで、実は一問一答をしているだけです。相手からすると、面接を受けている気分になります。これまた、話すのが苦しくなってきて敬遠されたり、気まずい沈黙が訪れたりします。
では、どうすればいいのでしょうか?
ずっと黙って「聴くことに専念」することも効果的ですが、ここではもう一歩踏み込んで「聞くことに専念」してみましょう。キーワードは【それって…】。そう、たったこの4文字だけです。これを3回繰り返してみましょう。先ほどの場面なら、こうなります。
A「ご出身はどちらですか?」
B「新潟です」
A「それって、雪はやっぱりすごいんですか?」
B「いや、うちの方は海側だから、市内よりは少ないんですよ」
A「それって、同じ県内でもけっこう違うものなんですね」
B「そうそう、車で30分走るだけで全然違いますよ」
先ほどの一問一答に比べると、会話になっていると思いませんか?
人は、自分が話したことに対して質問を受けると、「この人は自分の話を聞いている」と感じます。もっと言えば「自分に興味を持ってくれている」と感じます。
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●文/桑山元(くわやま げん)
研修講師・お笑い芸人・俳優。早稲田大学教育学部を卒業後、大手損保会社に入社。新入社員代表として答辞を務める。入社2年目に資産運用担当者として1,000億円を運用。その後、メインバンク本店担当部署で法人営業を経験。同社を退社後、声優養成所を経て、時事ネタを得意とするコントグループ「ザ・ニュースペーパー」に19年間所属。2022年に退団し、芸人と研修講師の二刀流で活動スタート。会社員時代に培ったビジネススキル、お笑い芸人として磨いたコミュニケーションスキルとアドリブ力などを武器に、企業や自治体などで数多くの研修を実施。メディア出演・掲載実績多数。著書に『すぐ使える!おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術』(日本実業出版社)。キャリアコンサルタント(国家資格)、損保代理店資格(特級・一般)、ニュース時事能力検定(準2級)。