「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!

「経営者やパート従業員の意識」等について、さまざまなデータを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

アイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

ビジネスで使える心理学/菊原智明

【第30回】見た目の工夫で印象を変える「ラベリング効果」

商談や接客時など、ビジネスシーンに応用できる心理学の知識を解説します。

ラベリング効果とは?

 ラベリング効果とは、ある人や事柄のごく一部を見ただけで、そのごく一部分が表現されるような名称を与え、それがその人や事柄の全てであると決めつけることをいいます。良くラベリングされれば問題ありませんが、悪くラベリングされると正当に評価してもらうのは非常に困難になります。


●解説

 中学生のとき、クラス替えの初日に遅刻した友人がいました。彼はそれから「遅刻王」のラベルを貼られたのです。いままでそんなに遅刻するタイプではありませんでした。ただ初日で《よく遅刻をする、だらしない奴》という印象を持たれてしまったのです。

 ラベリングされた人は、そのラベルの行動を強化していく傾向があります。3カ月もしないうちに彼は本当に「遅刻王」になってしまったのです。

 会社や家庭でも、その人のマイナスの部分、できない部分だけを見て「駄目な人」と決めつけてしまうことはないでしょうか?
 周りの評価により、本人はますます自信をなくし、本当はデキるのにデキない人になってしまう。これをラベリング効果といいます。

 ラベリング効果を営業活動に有効に利用してみましょう。

 お客さまと商談中のときのことです。一生懸命考えた提案書を広げ、プレゼンしました。お客さまは真剣に検討してくれています。そのときふと隣に置いてあるライバル会社の資料が目に入りました。

「そちらの資料は?」
お客さま「これは、○○ホームさんのですよ」

 中身までは見せてもらいませんでしたが、その提案書は豪華でした。立派な表紙つきで一冊の本のようです。いい提案が入っているように感じました。それに対して私の提案書は数枚の資料をペラペラの表紙にホチキスでとめただけの、いかにもお粗末なものです。

 《中身までお粗末と思われてしまう》と思った私は、「今見ていただいているのはたたき台です」と言って後日再提出させてもらうことにしたのです。

 何かいいものはないかと探し回っていると、以前、資料管理用に買っておいたA3のクリアファイルが目に入りました。さっそく資料を入れてみました。

 すると、われながらとても豪華でいい提案書に変身したように感じ、提出する前に気合が入りました。その後、この商談はうまくいき、無事に契約まで進めることができました。

 《提案は中身が勝負!》という方もいるかもしれません。しかし、《たいした提案じゃない》と思って見るのと《これはきっといい提案だぞ》と思われるのでは天と地ほども結果は違ってくるのです。

 提案書の中身は真剣に考えます。その上で見た目にも工夫してください。ほんのひと手間でいいものだと思ってもらえます。ラベリング効果はお客さまにいい印象を与え、その上自分自身もテンションが上がり双方に良い効果があります。





菊原智明●営業コンサルタント/関東学園大学経済学部講師。大学卒業後、大手住宅メーカーに入社し、営業部に配属。7年間のダメ営業マンから4年連続トップ営業マンへ。現在は【訪問しないで売る】営業コンサルタントと大学で学生に向け【営業の授業】をしている。著書に『訪問しないで「売れる営業」に変わる本』(大和出版)、『トップ営業マンのルール』(アスカビジネス)など多数。
http://www.tuki1.net/

この記事のキーワード

クリックすることで関連する記事・データを一覧で表示することができます。

一覧ページへ戻る

2ページ目以降をご覧になるには、会員ログインが必要です。
会員登録(無料)がお済みでない方はこちら

会員登録(無料)はこちら

その他のコラム記事を見る

人気記事ランキング

ココロの座標/河田俊男

[第97回「仕事が遅い理由」]
人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。

事例で考える困ったときのマネジメント対応/山田真由子

[第1回「セクハラを受けていると相談されたら」]
働き方や価値観が多様化する中、マネジメントは個別対応が求められています。さまざまな事例から、マネジャーに求められる対応を解説します。

人材育成のツボ

[組織の生産性向上へのカギ、「EQ」について考える]
アイデムの人材育成・研修部門の担当者が、日々の業務やお客さまとの対話から感じたことなどをつづります。
注目のコンテンツ

人と仕事研究所Facebook