公益財団法人 日本生産性本部は、「労働生産性の国際比較2025」を公表した。OECDのデータベース等をもとに毎年計測・分析を行い、公表しているもの。
「労働生産性の国際比較2025」では、2024年の日本の労働生産性(時間当たり及び就業者一人当たり)の国際的位置づけや製造業の労働生産性比較、コロナ禍前の水準と比較した労働生産性の動向などを分析。人口減少が本格的に進み、様々な業種で人手不足が深刻化する中、生成AIなどのデジタル技術を活用した生産性向上が喫緊の課題となっているとし、また、物価上昇を上回る賃上げを実現し、持続可能な経済社会を構築するうえでも、生産性向上の必要性や意義はますます高まっているとしている。
【結果のポイント】
◆日本の時間当たり労働生産性は、60.1ドル(5,720円)。OECD加盟38カ国中28位
OECDデータに基づく2024年の日本の時間当たり労働生産性(就業1時間当たり付加価値)は、60.1ドル(5,720円/購買力平価(PPP)換算)。日本の順位は、OECD加盟38カ国中28位。2018年(21位)から2020年(28位)にかけて急激に落ち込んでから回復しつつあったが、2024年は再び28位となっている。物価変動を調整した実質ベースの労働生産性上昇率は−0.6%(2024年・OECD加盟38カ国中33位)で、2023年(+0.1%・同16位)から落ち込んだことが影響した
◆日本の一人当たり労働生産性は、98,344ドル(935万円)。OECD加盟38カ国中29位
2024年の日本の一人当たり労働生産性(就業者一人当たり付加価値)は、98,344ドル(935万円/購買力平価 (PPP)換算)。これは、ニュージーランド(100,533ドル/956万円)やスロバキア(97,612ドル/928万円)といった国とほぼ同じ水準。順位は、OECD加盟38カ国中29位で2023年から変わらなかったが、主要先進7カ国でみると最も低い状況が続いている
◆日本の製造業の労働生産性は、80,411ドル。OECDに加盟する主要35カ国中20位
2024年の日本の製造業の労働生産性(就業者一人当たり付加価値)は、80,411ドル(1,188万円/為替レート換算)でOECDに加盟する主要35カ国中20位。これは、イタリア(81,144ドル)やスペイン(71,946ドル)とほぼ同じ水準。日本の名目労働生産性は、円ベースでは上昇が続いているが、円安が進んでいるためドルベースでみると直近のピーク(2018年、97,971ドル)から2024年までに18%落ち込んでいる