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パートタイマー白書や学生を対象にした就職活動に関する意識調査など、当研究所が独自で行っている調査から見えてくることを考察します。(2019年7月4日)
アイデム人と仕事研究所では、「アルバイト・パート募集で生じている問題は?」というテーマでアンケート調査を実施しました。
最も回答を集めたのは、「応募者数自体が少ない」76.2%という結果に。また、そのためか「採用コストがかさむ」も52.4%で次点となっていました。募集を出してもなかなか人が集まらないので、さまざまな媒体や方法を駆使して求職者に訴求をはかったり、長期的に募集をかけ続けざるを得ない状況がうかがえます。
応募はあっても、「採用ターゲット」ではない人が・・・
一方で、3位以下を見ると「応募はあるものの、採用・入社に至らない」という問題もあるようです。
3位:「求めるレベルに達している応募者が少ない」40.5%
4位:「自社の勤務条件と応募者の希望する条件が合わない」35.7%
5位:「応募はあっても面接率が低い」33.3%
6位:「採用ターゲットではない層からの応募が多い」33.3%
7位:「採用決定後の辞退が多い」31.0%
特に、3位、4位は、応募はあっても企業側が求めている人材ではない、という企業側が想定ターゲットに適切に訴求できていないという状況がうかがえます。
「女性・主婦」「高齢者」「外国人」など、「採用ターゲットを広げましょう」ということは、すでに耳タコのワードかもしれません。しかし、労働力として期待できる絶対数が多いのは事実です。ターゲットとするにあたり、より深く、より細かく、彼らの抱える課題やニーズを分析し、アルバイト・パート募集に活かしていくことが必要です。
求職者のニーズは多様化しており、それが仕事レベルや勤務条件の折り合いのつかなさにもつながっています。自社の条件にピッタリ納得してくれる人が現れるよう、工夫することも重要ですが、既存の勤務体系にとらわれない形を模索することも必要です。例えば、業務の棚卸しをして細分化することで、想定していたターゲットではない人でもできるレベルの仕事、勤務できる時間、というものも生まれてくるかもしれません。
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●文/古橋孝美(ふるはし たかみ)
2007年、株式会社アイデム入社。求人広告の営業職として、人事・採用担当者に採用活動の提案を行う。2008年、同社人と仕事研究所に異動し、毎年パートタイマー白書の企画・調査・発行をトータルで手がける。2012年、新卒採用・就職活動に関する調査等のプロジェクトを立ち上げ、年間約15本の調査の企画・進行管理を行う。2015年出産に伴い休職、2016年復職。引き続き、雇用の現状や今後の課題について調査を進める一方、Webサイトの記事・コンテンツ制作、顧客向け販促資料などの編集業務も行っている。
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