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人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2021年6月10日)
生きていれば、さまざまな出来事に遭遇する。人生は何が起きるか分からない。世界中を混乱に陥れたコロナ感染症も、ここまで大きな問題になるとは、誰も想像していなかっただろう。
玲奈の夢
40歳の玲奈はうつ病にかかっていた。いろいろなことが重なり、症状は重くなるばかりだった。現在、彼女はスーパーマーケットでパートの仕事をしているが、今まで一度も正社員として働いたことがなかった。なんとなく拘束されるようで嫌だった。実家に住んでいるので生活費はほとんどかからず、パートで得た収入は華道やハワイアンダンスのレッスンなどの趣味に費やしていた。
玲奈は、子供のころから自宅の敷地内にあるアパートの家賃収入で生活をすることを夢見ていて、家族にもそのことを話してきた。
数年前に父親が亡くなったとき、弟に自分がアパートを相続したいと話し、彼の意思を確認した。そのとき弟は独身で、自分所有のマンションもあり、「古いアパートなんていらない」と言っていた。
そして、母親が亡くなり、それが実現することになった。だが、葬儀が終わり、相続に関して弟が想定外の主張してきた。両親所有の土地や家屋、アパートなどの財産をすべて半分ずつに分けてほしい、というものだった。
人生プランの崩壊
弟に理由を聞くと、「妻にちゃんと主張したほういいと言われて」と返された。結婚後、弟はマンションを買い替え、今はそのローンを支払っていた。彼は「ローンがあるから遺産をもらいたい」と言った。
玲奈の人生プランは崩壊した。アパートの家賃収入で暮らすというプランが消えてしまった。自宅とアパートは東京の郊外にあり、子供のころは周りに畑があり、のんびりとした環境だった。ところが今は家が立ち並び、住宅地に変わっていた。それに伴って地価も上がった。玲奈と弟は互いに主張を譲らず、遺産相続は裁判になった。その間、玲奈のうつ病は深刻になっていった。
玲奈は未熟な人生プランしか持っていなかった。子供のころアパートは新築だったが、現在は築35年になっていた。その間、大規模な修繕はしておらず、かなり古くなっていた。今後の継続的に家賃収入を得ていくにはリノベーションが必要だが、そんな資金は準備していなかった。
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●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
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