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判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊

業務用パソコンでの私用メールは懲戒?〜G社事件(東京地裁平15.9.22判決、労判870号83頁)〜

近年、労働関係の訴訟は社会的関心が高まり、企業にとって労使トラブル予防の重要性は増しています。判例をもとに、裁判の争点やトラブル予防のポイントなどを解説します。(2026年4月21日)

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【事案の概要】
 本件は、世界的な広告企業を親会社とする被告会社に、インターナショナル・コーディネーター等として約22年間勤務していた原告が、「被告会社による普通解雇は解雇権の濫用に当たり、無効である」と主張して提訴した事案です。被告会社は複数の解雇事由を主張しましたが、本稿では職務専念義務に関する点(就業時間中の私用メール送受信)に絞って解説します。

 原告は業務用パソコンを使用して、就業時間中に私用メールを送受信していました。被告会社はこれが「就業規則上の職務専念義務に違反する」と主張しましたが、原告は、1日2通程度であり、業務に支障はなく、「私用メールを禁止する規定もなかった」と反論しました。





【裁判所の判断】
 裁判所は、まず労働者は就業時間中、職務に専念すべき義務を負っているものの、労働者といえども個人として社会生活を送っている以上、就業時間中に外部と連絡を取ることが「一切許されないわけではない」としました。そして、就業規則等に特段の定めがない限り、職務遂行の支障とならず、使用者に過度の経済的負担をかけないなど社会通念上相当と認められる限度で業務用パソコンを利用して私用メールを送受信しても、職務専念義務に「違反するものではない」と判示しました。

 本件では、私用メールを禁止する規定や命令がなく、他の従業員も送受信しており、1日2通程度で業務に具体的な支障を来したとは認められないとして、「職務専念義務違反にはあたらない」と判断しました。なお、私用メールの内容については不適切とされましたが、結論として解雇は無効とされました。


【解説】
(1)職務専念義務の内容
 職務専念義務とは、労働契約により、労働者が使用者の指揮命令に従い、誠実に労務を遂行すべき義務(誠実労働義務)に含まれるものであり、労働者が就業時間中は職務に専念し、私的活動を差し控える義務です。

 ただし就業時間中の私用行為がすべて違反となるわけではなく、喫煙や飲み物の購入、簡単な私的会話等は社会通念上許容されることが多いと思います。私用メールも社会通念上相当な範囲であれば、職務専念義務違反とはなりません(会社貸与のパソコンを使用した場合、セキュリティ上の問題はあるかと思います)。
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●文/岡正俊(おか まさとし)
弁護士、杜若経営法律事務所代表。1999年司法試験合格、2001年弁護士登録(第一東京弁護士会)。専門は企業法務で、使用者側の労働事件を数多く取り扱っている。使用者側の労働事件を扱う弁護士団体・経営法曹会議会員。
https://www.labor-management.net/
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