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マネジメントに関する悩みについての解決策を示したり、対処法などを解説します。(2019年3月22日)
■相談
メーカーから人材系ベンチャー企業に転職した者で、転職と同時にマネジャー職を命ぜられました。今までにマネジャー経験もなく、戸惑うことばかりです。
前職では、部下との面談というのは、期初の目標設定面談や人事考課面談という堅い内容のものでしたが、今の会社では、日常的に上司と部下が面談をしていて、隣の課のマネジャーに面談の内容を聞くと、「コミュニケーションを円滑にするための面談ですから、難しく考えないことですよ。気楽に話をしてみればいいと思います」と、アドバイスされました。
具体的な目的のない面談とは、一体何を話せばいいのでしょうか?
◆回答==========
相談者の方からは、「具体的な目的のない面談」とありましたが、実はそこには大きな目的があります。隣の課のマネジャーが、「コミュニケーションを円滑にするため」とはっきり言っているように、部下との相互理解を図るという明確な目的があるのです。
今までの会社では、部下との面談は、目標設定時や人事考課の言い渡しのタイミングに行うものという考え方だったのかもしれませんが、実は、部下のマネジメントでは日常でのコミュニケーションが不可欠であり、非常に重要なものなのです。
モノづくりの会社から人間を相手にする人材系ベンチャー企業への転職なら、なおさらそのことを強く意識しなくてはなりません。まずは、あなた自身の今までの考え方を根底から変える必要があります。
「この上司と一緒に仕事をしていこう」と部下から思われることは、マネジメントの大前提になります。そして、そのためには何よりも部下との間に信頼関係を構築することから始めなければなりません。
信頼関係とは、どうやって生まれると思いますか?
相手がどんな人間か分からないのに、その人を信頼しようと努力しても、なかなかできるものではありません。初対面の人をいきなり信用するのは難しいものです。もちろん「信用できそうだ」ということはあるかもしれませんが、あくまでもそれは第一印象からの推測にすぎません。
信頼関係を築くにはそれなりの時間が必要になります。「お互いを知る」という時間です。
コミュニケーションは一方通行では成立しません。必ず双方向のベクトルがあって初めて成り立ちます。上司と部下の関係でも、この基本は変わりません。
双方向のベクトルとは… →次ページに続く
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●文/田中和彦(たなか かずひこ)
株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント/コンテンツプロデューサー。1958年、大分県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社)、『時間に追われない39歳からの仕事術』(PHP文庫)、『仕事で眠れぬ夜に勇気をくれた言葉』(WAVE出版)など多数。
連絡先:info@planet-5.com
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