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マネジャーの仕事〜チームが機能するヒント〜/田中和彦

第17回「部下が突き抜けるまで、上司は粘り強く接し、諦めてはいけない」

人材育成や評価、意思決定など、マネジャーにはさまざまな役割が求められます。マネジャーに必要な視点や考え方、心の持ち方などについて考察します。(2022年8月25日)

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部下は上司から自分への期待を敏感に察するもの

 ピグマリオン効果という言葉があります。教育心理学分野で使われる用語で、教師から自分への期待が強く認識されると、成績が向上するという現象のことを指します。アメリカの心理学者ロバート・ローゼンタールによる実験によって、そのことが実証されたことから、ローゼンタール効果と呼ばれることもあります。

 その実験とは、ある小学校で学習能力予測テストというものを行い、テスト結果から「数カ月後に成績が伸びてくる」と判定された子供たちの名前を担任の教師に告げたところ、その子供たちは実際に成績が向上したというのです。
 実は、その学習能力予測テストには何の意味もなく、「成績が伸びる」という予測にも何ら根拠はありませんでした。子供たちは単に無作為に選ばれただけだったのです。

 つまり、名前を告げられた子供に対して担任の教師が期待をかけることで、それが本人にも伝わったことから、成績が伸びたということです。この実験により、期待というものは相手に伝わり、結果にも影響を与えるということが証明されたというのです。

 この実験結果には、後に批判的な意見も出てくるのですが、私の経験から考えても、人は他人から期待されると、それに応えようとする面は必ずあると思われます。





 例えば、私は人事部に在籍したことがありますが、会社に辞意を表した社員が引き止められる場合、上司が「思いとどまってほしい。あなたには期待している」という気持ちを伝え続ける限り、人は辞めるという最終判断をなかなか下せないものです。
 逆に、上司が「もういいよ。あなたの好きにしたらいい」と諦めた瞬間に、人は退職するという決断を下したりします。自分に対する気持ちを人は敏感に感じ取るものだとあらためて思ったものです。

 ピグマリオン効果の反対の効果として、ゴーレム効果という言葉がありますが、これはまさに、相手に対して期待できない、見込みがないと諦めてしまうと、それが相手に伝わり、悪い結果になってしまうというものです。
 下の立場の人は、上の立場の人からの期待を敏感に察してしまい、良くも悪くも大きな影響を受けるということだと思います。


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●文/田中和彦(たなか かずひこ)
株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント/コンテンツプロデューサー。1958年、大分県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社)、『時間に追われない39歳からの仕事術』(PHP文庫)、『仕事で眠れぬ夜に勇気をくれた言葉』(WAVE出版)など多数。
連絡先:info@planet-5.com
 
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