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再雇用の賃金は、定年前より減額できる?〜高齢者雇用に関する法知識Q&A〜

人事労務関連のニュースから、注目しておきたいものをピックアップしてお伝えします。(2025年11月25日)

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 少子高齢化による人口減少の影響で、将来的に労働力人口が大きく減少することが見込まれています。独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表した「2023年度版労働力需給の推計」によると、2022年の労働力人口は6,904万人でしたが、2040年には6,002万人に減少する見込みです。

 労働力人口の減少を抑える施策には女性や外国人などの活躍推進がありますが、高齢者に働き続けてもらうこともその1つです。
2025年4月から「65歳までの雇用確保」が、すべての企業に義務化されました。高齢者雇用における注意点や問題になるかもしれない事柄について、法的な観点からQ&Aで解説します。





Q.定年後に再雇用したときの賃金は、定年前よりも減額できますか?

A.再雇用時の賃金は定年前の6〜7割程度とする企業が多いようですが、減額する根拠を明確にしておかないと、訴訟に発展するリスクがあります。仕事内容や責任の程度が定年前とまったく同じなら、減額は難しいでしょう。

 高年齢者雇用安定法は、企業に「合理的な裁量」の範囲内で継続雇用条件を設定することを求めています。定年後の再雇用時に、企業が労働者の賃金を定年前よりも低くする場合、定年前と比べて勤務時間や業務内容を軽減するだけではなく、「なぜ、このような労働条件を提示するに至ったのか?」という経緯を示す必要があります。背景には、同一労働同一賃金があります。

 同一労働同一賃金とは、同一の企業内において「同じ仕事であれば、雇用形態が違っていても同じ賃金にする」という賃金の決め方の概念です。法的には、働き方改革関連法の1つである「パートタイム・有期雇用労働法」に定められています。

 「パートタイム・有期雇用労働法」は、正規と非正規の間の不合理な待遇差を禁止しています。多くの企業では定年を60歳とし、その後は再雇用することによって、法律で定められた65歳までの雇用義務に対応しています。再雇用は契約期間を定めた労働契約なので、非正規雇用です。ですので、正社員と待遇差を設けるのであれば、説明できるようにしておく必要があります。具体的には、正社員と嘱託社員の仕事内容や役割、責任などの違いを示すことです。


Q.再雇用の申し出を、拒否することはできますか?

A.企業には継続雇用を希望する労働者に対して、65歳までの雇用確保が義務づけられています。申し出を拒否すると、不当解雇に当たる恐れがあります。ですが、服務規律に違反していたり、企業が提示した労働条件で合意に至らなかったりしたり、解雇事由を満たしていたりする場合は拒否できます。

 原則として、企業は労働者が65歳までの雇用を希望したら拒否できません。ただし、合理的な理由があれば拒否できる可能性があります。拒否する場合は本人にしっかり説明する必要があり、理解を得る努力をしなければなりません。

<再雇用を拒否できるケース>
服務規律違反:業務命令に従わない、顧客とのトラブルが繰り返されている、ハラスメント行為をするなど、会社の就業規則に反する行動があった場合

健康上の問題:心身の不調など、業務を継続することが難しい場合(医師の診断に基づき、就労継続が困難であると判断された場合など)

労働条件が合意に至らない:定年再雇用は、退職者が希望する労働条件や、定年前と同じ労働条件で雇用することを前提とするものではない。そのため、会社が再雇用後の労働条件を提示し、従業員が拒否したら再雇用を拒否できる(ただし、企業が提示する条件は合理的なものでなければならない)。

その他の合理的理由:会社の事業縮小や部署廃止などで再雇用のポジションがない場合(ただし、会社に配置転換や職務調整の努力義務が課される)

<解雇について>
 解雇事由による拒否のハードルは高いでしょう。例えば、解雇事由に能力不足や勤務怠慢などがありますが、企業はさまざまな事情を考慮して判断しなければなりません。労働者の「過失か、故意か?」の確認に始まり、それに対する企業の対応や指導、その行為が企業に及ぼした損害状況などです。

 解雇は、労働契約法第16条で「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」と定められています。解雇事由は会社の主観的な判断ではなく、第三者(会社の内部事情を知らない人)が認める根拠が必要です。解雇の対象となる労働者の態度や行動を見たときに「この労働者は改善する見込みがない」と判断できることが求められます。


●文/三宅航太
株式会社アイデム メディアソリューション事業本部 データリサーチチーム所属。
大学卒業後、出版社に入社。書店営業部を経て、編集部に異動。書籍の企画・制作・進行・ライティングなど、編集業務全般に従事する。同社を退社後、フリーランス編集者、編集プロダクション勤務を経て、株式会社アイデム入社。同社がWebサイトで発信する人の「採用・定着・戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務を担う。働き方に関するニュースの考察や労働法の解説、取材、企業事例など、さまざまな記事コンテンツを作成している。
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