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ココロの座標/河田俊男

第121回「サイコパスな経営者」

人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2026年4月28日)

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<ストレス心理コンサルティング>

サイコパスは有能な経営者

 アメリカの産業心理学者のポール・バビアクは、サイコパスは自分の目的を達成するためには手段は選ばないといっている。彼らは、自分に不都合な人間は平気で切り捨てる。周囲の人に配慮することなく、自分の欲望を達成しようとするようだ。

 また、サイコパスは経営者に必要な資質を備えているといわれる。カリスマ性があり、プレゼン能力に優れ、独創性もある。計算高く、戦略的思考に長け、急激な変化に対応する能力を備えているという。例えば、会社が危機的な状況に陥ったときに、経営者として大胆なリストラや抜本的な解決策を打ち出して救世主になることもあるのだ。





サイコパスは見抜けるか?

 自分が勤めている会社の経営者や上司がサイコパスであるかどうかは、自分では判断しにくいだろう。「公正世界仮説」という考え方がある。「世界は公正にできていて、ひどい目にあう人にはそれなりの原因があるはずだ」と考える認知バイアスで、言い換えれば因果応報のことだ。これにならうと、たとえ経営者がおかしな考え方をしていても、経営者なのだから間違っていないと思ってしまうかもしれない。

 また、「一貫性の法則」という認知バイアスもある。一度決めたことや発言したことに対して、矛盾しないように行動しようとする深層心理のことだ。例えば、自分の会社の社長や上司に対して疑問を感じたとしても、自分が働いている会社のことは肯定的に捉えようとするものだ。

サイコパスの対処法

 サイコパスな経営者は、自社の従業員の人格をゆがめてしまう可能性がある。その影響から逃げようとするなら、自分だけは誠実な行動をしようと強く決心することだ。これは『サイコパスから見た世界』の著者、ディヴィッド・ギレスピーが述べていることで、サイコパスに対処するためのカギである。

 農園を辞めた翔太は、その後、誠実な農園経営者と出会った。そこで低農薬の野菜や果物などを作り、その経営者からさまざまなことを学ぶようになった。いつか自分の農園を継いだら、関わっている人たちに喜ばれる農園にしたいからだ。そこで働いている人も、買ってくれるお客さんも幸せになれる農園だ。

権力が人を変える?

 サイコパスではなくても、権力を得ると人格が変わる人がいる。社会心理学者でカリフォルニア大学教授のダッカー・ケルトナーは、研究で人は権力を持つと他者への共感を欠くようになると突き止めた。他者の心情をくみ取ったり、自分の行動を他者に合わせたりする能力が低下するのだ。神経科学者のスキビンダー・オブヒの研究でも、権力が脳の機能を変えてしまうことが分かっている。

 他の研究でも、人は権力を得ると無礼になったり、不正を働く傾向が強くなったりするという。より多くの報酬を得ようとして、交渉で嘘をつく確率が高まり、感情や衝動の抑制が弱まるようだ。


※参考・引用文献
『ブラック職場があなたを殺す』ジェフリー・フェーファー/日本経済新聞出版
『共感力』ハーバード・ビジネス・レビュー編集部編/ダイヤモンド社
『PURPOSEパーパス 会社は何のために存在するのか あなたはなぜそこで働くのか』DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部/ダイヤモンド社
『サイコパスから見た世界』ディヴィッド・ギレスピー/東洋経済新報社
『サイコパス 秘められた能力』ケヴィン・ダットン/NHK出版
『サイコパスに学ぶ成功法則』ケヴィン・ダットン、アンディ・マクナブ/竹書房

※参考・引用サイト
「外国人傷つける日本の「技能実習制度」決定的な欠陥」レジス・アルノー/東洋経済オンライン2022年2月
「プリデンシャル生命、顧客500人から金銭詐取など計31億円…社員ら100人関与・社長が引責辞任へ」読売新聞オンライン2026年1月
「プルデンシャル、ゆがんだ風土が生んだ不正 営業自粛しコンプラ研修」日本経済新聞2026年2月
「人の行動は「権力」によってどう変わるか」デイビット・デュポワ/ハーバード・ビジネス・レビュー2016年5月

※参考・引用DVD
『ザ・コーポレーション』監督マーク・アクバー



●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
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