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口下手の人のためのトークテクニック/桑山元

会話が途切れたら、どうする?

わかりやすく話すためのテクニックや考え方、トークスキルを上げるヒントなどをお伝えします。(2026年5月28日)

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沈黙は失敗ではなく、自然な余白

 また、単語を中心に会話を繰り広げると、発想が豊かになります。でも、文章だと限定されてしまう可能性があります。例えば「昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に…」といえば、何を連想しますか?

 多くの人は「桃太郎」しか思い浮かばないのではないでしょうか。よくて、昔話くらいかもしれません。では、「川」といえば、何を連想しますか? 水遊びを連想する人もいれば、渓流釣りを連想する人もいるでしょう。他にも橋、氾濫、河童、美空ひばり(川の流れのように)…など、人によってさまざまではないでしょうか。





 つまり、文章で連想すると発想の幅が狭まり、単語で連想すると幅が広がるのです。発想が豊かになれば、予想外の方向に話が転がります。相手からすると、あの人と話をしていると「飽きない」「楽しい」「面白い」となるのです。ウケようとFunny(面白い)を狙わず、Interesting(関心をそそる)を狙うのです。
会話を続ける目的は、気の利いた一言で場をさらうことではありません。相手の言葉に関心を向け、「そこをもう少し聞かせてください」と小さな橋をかけたり、「そうですね」と共感したりして、会話のキャッチボールを楽しむことです。

 会話が途切れても、慌てなくて大丈夫です。少しの沈黙は、失敗ではなく自然な余白です。そして次の一言に迷ったら、相手の話の中に残っている1つの単語を拾ってみてください。会話は、そこからまた静かに転がり始めます。



●文/桑山元(くわやま げん)
研修講師・お笑い芸人・俳優。早稲田大学教育学部を卒業後、大手損保会社に入社。新入社員代表として答辞を務める。入社2年目に資産運用担当者として1,000億円を運用。その後、メインバンク本店担当部署で法人営業を経験。同社を退社後、声優養成所を経て、時事ネタを得意とするコントグループ「ザ・ニュースペーパー」に19年間所属。2022年に退団し、芸人と研修講師の二刀流で活動スタート。会社員時代に培ったビジネススキル、お笑い芸人として磨いたコミュニケーションスキルとアドリブ力などを武器に、企業や自治体などで数多くの研修を実施。メディア出演・掲載実績多数。著書に『すぐ使える!おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術』(日本実業出版社)。キャリアコンサルタント(国家資格)、損保代理店資格(特級・一般)、ニュース時事能力検定(準2級)。
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