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ビジネスで使える心理学/菊原智明

【第16回】いい思い込みで結果を出す「プラシーボ効果」

商談や接客時など、ビジネスシーンに応用できる心理学の知識を解説します。

プラシーボ効果とは?

   プラシーボ(placebo)とはプラセボともいい、「気に入るようにしましょう」という意味のラテン語で、偽薬のことです。
   薬理学的にまったく不活性な薬物(プラシーボ)を薬と思わせて患者に与え、有効な作用が現れた場合を、「プラシーボ効果があった」と言います。


・解説

   以前、研修先の会社へ行ったとき、先方の営業部長がこんな話をしてくれました。

部長「長期間眠っていたリストがありましてね。そのまま営業に渡してもろくにフォローしないでしょうから、ちょっと工夫をしました」
「どんな工夫ですか?」
部長「1人50件渡しましたが、半分を『見込み薄』として、もう半分を『多少見込みあり』と伝えました。その結果、『多少見込みあり』と言って渡したほうが、いい結果が出ました」

  フォローするにも《このリストは見込みがない》と思うのと、《見込みがあるぞ》と思うのでは、モチベーションが違います。当然ですが、結果はまるで違ってくるのです。うまくプラシーボ効果を利用した例だと言えます。
  これは実際のお客さまを接客するときも同じです。

  ゴールデンウイークのときのことです。当時の私は《ゴールデンウイークは遊び気分で来るお客さまばかりなんだ》と思い込んでいました。過去のデータでも、確かにそういった傾向はありました。
  しかし、《いいお客さまは来ない》と思って接客していると、真剣に検討しているお客さまも逃してしまうことになります。言ってみれば逆プラシーボ効果です。

  そんなとき、所長が朝礼で「毎年ゴールデンウイーク最終日は、いいお客さまが来店して、契約になっている」と言いました。それを聞いて《確かにゴールデンウイーク真っただ中には遠くへ出かけるが、最終日は出かけない。今日はいいお客さまに出会う気がする》と思ったのです。

  すると、ゴールデンウイーク5日間のうち4日間まったくいいお客さまと出会えなかったにもかかわらず、最終日1日だけで3人のいいお客さまと出会ったのです。
  最終日だけ、いいお客さまが来たわけではありません。自分が《いいお客さまと出会える》と信じていたから、結果につながったのです。

  プラシーボ効果は、人から言われるのではなく、自分自身に言い聞かせることでも効果を発揮します。目の前の物が同じものであっても、自分の考え方次第で結果は大きく変わります。
  プラシーボ効果をいい方向へ活用して、いい結果を出してください。





菊原智明●営業コンサルタント。大学卒業後、大手住宅メーカーに入社し、営業部に配属。「口ベタ」「あがり症」に悩み、7年間、苦しい営業マン時代を過ごす。その後、それまでの営業活動の間違いに気づいてやり方を大きく変えたところ、成績がみるみる上がり4年連続トップ営業マンに。自分と同じように営業に悩んでいる人たちをサポートしたいとの思いから、2006年に独立。著者に『訪問しないで「売れる営業」に変わる本』(大和出版)、『トップ営業マンのルール』(明日香出版社)、『面接ではウソをつけ』(星海社新書)など多数。 
http://www.tuki1.net/

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