●一般労働者の月額賃金33万400円で過去最高、男女の賃金格差が過去最小
厚生労働省は『令和6年賃金構造基本統計調査』の結果を公表しました。全国の主要産業に雇用される労働者の賃金の実態を明らかにすることを目的とし、毎年6月分の賃金等について7月に調査を実施しています(有効回答58,375事業所、うち10人以上の常用労働者を雇用する民営50,682事業所について集計)。
一般労働者の1カ月の平均賃金は、前年比3.8%増の33万400円(平均年齢44.1歳、平均勤続年数12.4年)で過去最高となりました。物価高の影響もあり、賃上げ機運の高まりなどが反映された形です。男女間の賃金格差は、男性を100としたら女性は75.8となり、比較可能な昭和51年以降で最小でした。
<一般労働者の月額賃金> ※カッコ内は平均年齢・平均勤続年数
男女計33万400円/前年比3.8%増(44.1歳・12.4年)
男性36万3,100円/同3.5%増(44.9歳・13.9年)
女性27万5,300円/同4.8%増(42.7歳・10.0年)
<短時間労働者の1時間当たりの賃金>
男女計1,476円/前年比4.5%増(45.9歳・6.5年)
男性1,699円/同2.5%増(43.1歳・5.4年)
女性1,387円/同5.7%増(47.0歳・6.9年)
●在留外国人数376万9千人、過去最高を更新
法務省出入国在留管理庁は、令和6年末現在における在留外国人数を公表しました。在留外国人数は376万8,977人(中長期在留者数349万4,954人+特別永住者数27万4,023人)で、過去最高を更新しました。
<国籍・地域別> ※カッコ内は前年比
1位:中国87万3,286人(5万1,448人増)
2位:ベトナム63万4,361人(6万9,335人増)
3位:韓国40万9,238人(918人減)
<在留資格別>
1位:永住者91万8,116人(2万6,547人増)
2位:技能実習45万6,595人(5万2,039人増)
3位:技術・人文知識・国際業務41万8,706人(5万6,360人増)
<都道府県別>
1位:東京都73万8,946人(7万5,584人増)
2位:大阪府33万3,564人(3万2,074人増)
3位:愛知県33万1,733人(2万888人増)
●【厚生労働省】不妊治療と仕事との両立に関するマニュアル
厚生労働省は「不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル」と「不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック」を作成しました。
厚労省が行った調査によると、不妊治療と仕事が両立できず、約11%の労働者が離職したという結果が出ています(令和5年度「不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査」)。令和4年4月に不妊治療の保険適用がスタートしました。従業員が不妊治療を受けながら、働き続けられる支援の必要性が高まっています。
マニュアルは事業主及び人事部門向けで、主に企業の取組事例を掲載しています。サポートハンドブックは、不妊治療を受ける人と職場で支える上司や同僚に向けたものです。職場内で不妊治療への理解を深めてもらうために、不妊治療の内容や職場での配慮のポイントなどを紹介しています。
●文/三宅航太
株式会社アイデム メディアソリューション事業本部 データリサーチチーム所属。
大学卒業後、出版社に入社。書店営業部を経て、編集部に異動。書籍の企画・制作・進行・ライティングなど、編集業務全般に従事する。同社を退社後、フリーランス編集者、編集プロダクション勤務を経て、株式会社アイデム入社。同社がWebサイトで発信する人の「採用・定着・戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務を担う。働き方に関するニュースの考察や労働法の解説、取材、企業事例など、さまざまな記事コンテンツを作成している。