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ココロの座標/河田俊男

第116回「職場で起きた殺人事件」

人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2025年11月18日)

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 殺人事件の中には、職場で起きたものもある。背景にはさまざまな要因があり、職場での問題が影響していることもある。過去の事件を検証しながら考えてみたい。


元パート従業員が同僚を殺傷

 2020年10月、大手運送会社の集配所で元パート従業員Aが、同僚の男女を包丁で殺傷した事件が起きた。犯人は2年半ほど勤務していた。犯行前、Aは被害男性から「荷物の仕分け作業が雑だ」と注意を受けた。そのことに腹を立て、取っ組み合いになりかけたが、被害女性が仲裁に入った。Aは以前から勤務態度が問題視されており、暴力沙汰を理由に解雇された。

 その翌朝、事件は起きた。犯行動機は「被害者2人が結託して、自分をやめさせるように仕向けたと思い込んだ」ことだった。裁判では、退職時の上司に不適切な対応があったことを指摘されたが、Aの被害者に対する身勝手な怒りや憎しみが、殺人事件にまで飛躍したものだった。





准看護師が睡眠薬を混入

 2017年、老人ホームに勤務していた准看護師Bが睡眠導入剤入りの飲み物を同僚らに飲ませ、交通事故などで6人を殺傷した事件が起きた。Bは2年前から勤務し、入居者から相談を受けるなど、頼られる存在だった。だが、ある職員の紹介で看護師が施設に入ることになった。Bは「もし、新たに看護師が入れば自分の立場がなくなる」と恐れ、その職員の飲み物に睡眠薬を入れ、車で帰ることをすすめた。その職員は車で帰宅途中、対向車と正面衝突事故を起こして死亡した。

 また、Bは施設の同僚に対する妬みから、人事上の不満を訴えていたという。そうした不満から職場で孤立感を深め、犯行に至ったようだ。Bは、裁判で懲役24年が確定した。


秋葉原無差別殺傷事件

 2008年6月、秋葉原で無差別殺傷事件が起きた。犯人Cはトラックで歩行者天国に突っ込んで通行人をはね、降車した後はナイフで通行人や警官を次々と刺した事件だ。数分のうちに7人が死亡し、10人が重軽傷を負った。Cは当時25歳の派遣社員で、動機について「誰でもよかった」「世の中が嫌になった」と供述した。

 Cは派遣社員として工場で働いていたが、同年5月に派遣会社から契約解除を通告された。同じ派遣会社からその工場に派遣されていた全員が、1カ月後に契約解除されることになった。Cはその通告に怒りを感じ、インターネットの掲示板に「勝ち組はみんな死んでしまえ」などという書き込みをした。そして、ナイフを手に入れてレンタカーを予約し、ネットで犯行予告をして凶行に及んだ。


事件のトリガーは何か?

 事件のトリガー(引き金)はさまざまな要因が考えられるが、その1つに職場での慢性的な欲求不満が重なったり、仕事や立場を失うような出来事が起こったりしたことが考えられる。

 運送会社の事件では同僚に注意され、暴力沙汰を起こして解雇になったことへの怒りと憎しみがあった。老人ホームの事件では、新しい看護師が入ることで自分の立場を失うことへの恐れがあった。秋葉原の事件では、派遣契約を解除され、仕事や収入を失うことになった。どれも加害者の一方的な感情であり、身勝手と言えるものだが、要因の1つと言える。

 アメリカの犯罪学者、J・レヴィンとJ・A・フォックスは、殺人を犯す要因として「長期間にわたる欲求不満」「他責的傾向」「破滅的な喪失」「社会的、心理的な孤立」などをあげている。
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●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
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