【第28回】イベント、商品を魅力的に変える「カリギュラ効果」
商談や接客時など、ビジネスシーンに応用できる心理学の知識を解説します。
カリギュラ効果とは?
カリギュラ効果とは、禁止されると、かえって余計にその行為をやってみたくなる心理のことです。禁止されるとそのことが頭を離れなくなり、より魅力的に感じてしまうのです。反対されればされるほど愛が深まるといったようなことです。
●解説
以前、体調を崩したことがありました。お医者さんからは「アルコールは絶対に飲まないように」「炎症が悪化するので絶対にダメだ」と言われます。
私は毎晩晩酌するほうではありません。出かけたときに飲むというスタイルですが、禁止されるとやたらに飲みたくなります。《ビールが飲みたい…》と渇望し、ついには夢にまで出たほどです。
またダイエット中の人であれば、「甘いもの、脂っこいものは絶対に食べないように」ということは頭では理解できます。しかし禁止した途端、やたらに食べたくなります。そして我慢の限界が来て一気に食べてしまう…。これがリバウンドを起こす最大の原因です。
絶対食べちゃダメと言われると、禁止された物がより魅力的に思え、余計に食べたくなってしまう。このような心理をカリギュラ効果といいます。
以前映画で「15歳以下禁止」というものがありました。たとえ興味がなかった映画でも《どんな映画なんだろう?》と思わず興味を持ってしまいます。
「絶対に見ないでね!」「誰にも言わないでね!」と言われると逆に見たくなったり、言いたくて仕方なくなったりするのも同様な心理が働いているのです。
カリギュラ効果を営業活動に応用してみましょう。
先日、会員限定の会に紹介で参加させてもらいました。《会員限定》に興味半分、恐怖心半分でした。実際、その会はただの異業種交流会だったのですが、「会員以外の方はお断り」というのが、その会を非常に魅力的に感じさせたのです。
「○○以外の方はお断り」 このように禁止されるとより魅力を感じてしまうものだと実感しました。
私が研修させていただいた工務店では、時間とお客さま限定の現場見学会を開催しています。「10時〜15時まで、高崎市以外の方は見学できません」として、それ以外のお客さまを禁止します。選ばれたお客さまはもちろんのこと、それ以外のお客さまからも問い合わせが多くあるというのです。
売れている商品はカリギュラ効果を上手に活用しています。有名な化粧品で「無料サンプルを請求した方にしかお売りできません」というスタイルがうけています。京都の祇園の「いちげんさん、お断り」のような感じがより商品の価値を増しているのです。
すべての人をターゲットにするのではなく、ある基準で禁止してみて下さい。禁止して間口を狭くした途端、反応がよくなることもあります。
菊原智明●営業コンサルタント/関東学園大学経済学部講師。大学卒業後、大手住宅メーカーに入社し、営業部に配属。7年間のダメ営業マンから4年連続トップ営業マンへ。現在は【訪問しないで売る】営業コンサルタントと大学で学生に向け【営業の授業】をしている。著書に『訪問しないで「売れる営業」に変わる本』(大和出版)、『トップ営業マンのルール』(アスカビジネス)など多数。
http://www.tuki1.net/
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