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新卒採用のゲンバ

地方採用から全国採用へ〜三幸製菓の採用活動(1)〜

新卒採用を行っている企業に、採用活動に関して工夫していることや取り組みなどについて伺います。

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 2016年卒の新卒採用は一昨年に引き続き、好況傾向だったことなどから売り手市場にあった。2017年卒では、企業の採用意欲はさらに高まる見通しである。企業は、昨年以上に厳しい採用活動を強いられることが予想されている。各企業は学生を確保するため、さまざまな施策を講じている。

 そんな中、いち早くユニークな採用手法を打ち出し、マスコミの注目を集めた企業がある。あられ・おかき・煎餅の製造販売を行っている新潟県の菓子メーカー、三幸製菓株式会社だ。同社は2006年から、新卒採用活動においてさまざまな施策を打ち出し、注目を集めてきた。その活動は、大きく2つの期間に分けることができる。

 まず、地元中心の活動から全国に対象を広げたこと。次に、就活ナビサイトの利用をやめて独自の採用活動を始めたことである。

 2015年9月まで同社の人事責任者として採用活動をけん引し、同年10月より外部アドバイザーとなった杉浦二郎さんに話を聞いた。

「私が人事を担当するようになったころ、会社は採用活動に対して積極的ではありませんでした。予算が限られていたこともあり、採用活動は地元を中心に行っていたのです。ちょうどそのころ、会社は拡大を図っていた時期でした。採用は、会社の行く末を左右する大事なものです。そこで今後の採用活動を考える上で、経営陣にどんな会社にしていきたいのかを問いました。“新潟の会社としてやっていくのか、全国区のメーカーでありたいのか”ということです。答えは“全国でやっていきたい”ということでした」


 会社の方針が決まったことで、全国を対象にした採用活動を行っていくことになったが、課題は山積みだった。その1つが会社の知名度である。杉浦さんは学生を対象に、自社の知名度を測るアンケート調査を行った。結果は、ライバルメーカーの知名度は8割、三幸製菓の知名度は2割程度だったという。

 

 杉浦さんは経営陣にかけあって予算を増やしてもらい、大手就活ナビサイトの利用、東京や大阪で行われる合同企業説明会への参加などを決めた。また、首都圏の大学を訪問したり、学内企業説明会への参加なども始めた。

「とにかく会社を知ってもらおうと、ブランディングの徹底を行いました。認知度を上げるには、分かりやすいメッセージを打ち出すことが大切です。そのため、テーマとイメージカラーを決めて、採用活動を行いました。テーマは、会社の動きに合わせて毎年変えていました。“成長”や“戦う”などの短いフレーズにし、説明会のスピーチなどで繰り返し発信することで、学生の印象に残るように工夫しました。イメージカラーは会社のロゴにも使っていて、情熱的なイメージのある赤色に統一しました。パンフレット、ナビサイト、合同企業説明会でのブースなど、すべて赤を基調にしています。インパクトをねらって、会社案内のパンフレットを巻物にして配布したこともありました。同時に会社がテレビCMを始めたこともあり、徐々に認知度は高まっていき、やがては目標としていた1万人の母集団を獲得することができるようになりました」




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●話し手/杉浦二郎(すぎうら じろう)

採用学研究所コンサルティングフェロー 三幸製菓株式会社外部アドバイザー
大学卒業後、証券会社勤務を経て、2001年に三幸製菓株式会社入社。2007年より人事業務に従事。同社の採用活動において「おせんべい採用」「ガリ勉採用」「出前全員面接会」 などを打ち出し、メディアの注目を集める。2015年9月退社。現在、外部アドバイザーとして同社の採用に関与している。横浜国立大学の服部泰宏准教授をリーダーとした採用学研究所のコンサルティング フェローとしても活躍。
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