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■相談
総務部でマネジャーをやっているのですが、部下の目標を設定するときに、数値化の難しさをいつも実感しています。人事部からは、「数値化されないと、目標が具体的にイメージできず、評価もしづらいので、できる限り数字に落とし込むように」と言われており、ぜひいいアドバイスをいただければと思います。
■回答
総務部や人事部、経理部のように、目標を数字に置き換えるのが難しいと思われがちな部門も、目的視点で考えてみれば、やるべきことが理にかなった形で数値化されてくることがあります。手段ではなく、「そもそも何のためにその仕事をやっているのか」という目的に立ち返ることで、意味のない数字が一人歩きすることなく、明確な目標が浮かび上がってきて、部下のやる気も増すのです。
営業部門のように、評価指標が明確に数字で表れる部署は、目標も立てやすいのですが、相談者の方のようなスタッフ部門では、数字がはっきりしないことが多いものです。最近では、部下の目標管理をしっかりと行う会社が増えてきて、間接部門であろうと、目標を数値化することが叫ばれるようになりました。
私は、広報誌の編集の仕事を担当したことがありますが、編集業務も、営業ほど数字が明確になるわけではありません。とりわけ、広報誌のような媒体は、一般に流通する雑誌や情報誌のように特集や企画が売れ行きに反映されるものではないので、部数のような指標すらありません。
実際に、この数字になりにくい広報誌の編集業務の「目標の数値化」をするときに、間違った申告をしてくる部下がいました。その会社では、全社的に目標の数値化が徹底されていましたので、目標管理シートには何かしらの数字が書かれていなくてはならなかったからです。
当然のことながら雑誌や情報誌と違い、配布する対象が決まっている広報誌なので、私はあらかじめ「部数は目標にならないからね」とクギを刺していました。すると、その部署の部下から、「毎月、64ページの広報誌を作る」という目標が出てきたのです。そもそも最初から64ページと、ページ数の決まっていた広報誌であり、できて当たり前の目標です。これでは目標の数値化とは言えません。
私は、「うーん、これは目標にならないな」と、差し戻しました。
そして、困惑する部下に対して、次のような質問をしたのです。「会社は何のために広報誌を作っているのかな?」と。
さらに困った表情になった部下に、続けて、「広報誌って、あくまでも手段であって、目的じゃないよね?そもそもの目的に立ち返って考えてごらんよ」と促しました。
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●文/田中和彦(たなか かずひこ)
株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント/コンテンツプロデューサー。1958年、大分県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社)、『出世する人、しない人の1ミリの差』(きこ書房)など多数。
連絡先:info@planet-5.com
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