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パートタイマー白書や学生を対象にした就職活動に関する意識調査など、当研究所が独自で行っている調査から見えてくることを考察します。
2016年、米グーグル社は自社で取り組んできた労働改革プロジェクトの結果を公表しました。その中で、成功するチームにとって最も大切な要件として上げられた「心理的安全性」という言葉が、注目を集めています。グーグルはプロジェクトの結果として「心理的安全性が担保されているチームほど、高い生産性を発揮する」と結論付けました。
チームに信頼関係はあるか?
心理的安全性とは、心理学用語です。チームの一人一人が「自分の考えや感情を気兼ねなく表明できたり、本来の自分を安心してさらけ出せる」と感じられる場の状態や雰囲気を指します。
チームに「心理的安全性が担保されているかどうか」は、チーム内で信頼関係が醸成されているかどうか、にかかっていると言えます。その参考として、弊社が昨年発表した平成29年パートタイマー白書で実施したアンケート調査の結果を見ていきたいと思います。調査対象は直属の上司が正社員、かつ同僚の人数が2人以上の職場で、現在パート・アルバイトとして就業している18〜59歳までの男女です(有効回答数1,648人)。
相談しやすい相手
パート・アルバイトに、現在の勤務先で上司や同僚に、「仕事上の相談をしやすい雰囲気があるか」を聞きました(図1)。上司への相談については、「相談しやすい(+どちらかと言えば相談しやすい)」(以下同)と回答したパート・アルバイトは65.3%でした。また、同僚への相談については、「相談しやすい」と回答したパート・アルバイトは78.1%となり、上司よりも同僚の方が相談しやすいという結果でした。
種別でみても、上司よりも同僚が相談しやすいという結果になっています。上司に「相談しやすい」と回答した割合は、学生(71.0%)、主婦(66.3%)、一般(58.8%)の順でした。一方、同僚に「相談しやすい」との回答は、主婦(81.1%)、学生(76.7%)、一般(69.3%)の順になっています。
■図1:仕事上の相談
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●文/三宅航太
アイデム人と仕事研究所 研究員。大学卒業後、出版社の営業・編集、編集プロダクション勤務を経て、2004年に株式会社アイデム入社。同社がWEBで発信するビジネスやマネジメントなどに役立つ情報記事の編集業務に従事する。人事労務関連ニュースなどの記事作成や数多くの企業ならびに働く人を取材。
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