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人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2018年7月25日)
露天風呂に入っていたらマムシにかまれたり、山に山菜を採りに行って熊に襲われることもある。彼らにとって、その人間たちは獲物にしか見えていないのだ。自分が知らないうちに獲物になってしまう。そんな恐ろしいことはない。
出張先での誘い
38歳の武久は建築関連会社の課長で、よく出張に行く。気分転換になっており、その日もいつものように1週間の出張で支社に向かった。
武久は優秀で、社内では出世頭だった。有名国立大学を卒業し、今の会社に就職した。妻は由緒ある家柄のお嬢様で、見合い結婚だ。子供は2人いて、誰もがうらやむ幸福な家族で、社内でもよく知られていた。
出張5日目、「課長、飲みに行きませんか?」と仕事をサポートしてくれていた女性から誘いを受けた。彼女は24歳の独身で、とてもかわいい女性だった。日頃は、そんな若い女性に飲みに誘われることはないので、武久は興奮した。
女性の訴え
武久は彼女に連れられて、地元で有名な居酒屋に行き、自慢の料理を食べ、地酒を飲んだ。それから飲み直すことになり、武久の泊まっているホテルのバーで飲むことになった。武久は久しぶりに深酒をしてしまい、女性に部屋まで送ってもらった。
翌朝の土曜日、目を覚ますとテーブルに彼女からのメッセージカードが残されていた。カードには「とても楽しかったです。素敵でした」と書いてあった。その日、本社に戻り、たまっていた仕事を片付けて家に帰った。
翌週の月曜日、会社に出勤すると、すぐに会議室に呼ばれ、上司から「嫌がる女性と無理やり関係を持とうとしたそうじゃないか。どういうことだ。彼女は訴えると言っているぞ」と言われた。
武久は顔面蒼白になり、現実感覚がなくなった。武久は「まったく身に覚えがありません。ホテルで一緒に飲んだことは事実ですが、それから記憶がありません。朝になったら、1人でベッドに寝ていました」と弁解した。
上司は「彼女に迫ったかどうか、記憶にないのか。だったら彼女の言うとおりかもしれないな」と言った。上司と会社の弁護士が支店に出向き、彼女と会って警察沙汰にならないように話し、示談に持ち込んだ。武久は退職を促され、会社を辞めた。
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●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
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