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伝わる文章の書き方〜報告書からSNSまで〜

第12回「文章力を上げるポイント」

報告書やメール、SNSでの発信など、ビジネスは文章を書く機会にあふれています。さまざまな目的に合わせて、伝わる文章を書くために必要なことを解説します。(2025年4月1日)

 これまで読みやすく、わかりやすい文章を書くためのテクニックや考え方について解説してきました。最終回は、筆者が考える文章力を上げるポイントを解説します。


文章を書く=取捨選択

 文章を書くことは、取捨選択の作業です。言い換えると、「書くこと」と「書かないこと」を決めることです。例えば、あなたが顧客との価格交渉について、上司に報告するとします。このときあなたが「担当者と雑談をしていたら、共通の趣味があることがわかって盛り上がりました。趣味というのは…」といって延々と趣味の話を始めたら、上司は困惑するでしょう。本題は価格交渉ですから、それ以外の話は短く切り上げるべきです。

 文章を書くのも同じです。書く目的や内容にもよりますが、伝えたいことにフォーカスし、それ以外のことは抑えるようにしましょう。筆者の場合、書くための材料が集まったら内容を考え、「書くこと」と「書かないこと」を整理して書き始めます。





「書くこと」「書かないこと」を決める

 「書くこと」と「書かないこと」を決める基準は、何を伝えるか、正確かどうか、わかりやすいかどうか、です。


・何を伝えるか(伝える目的は?)
 伝える目的によって、「書くこと」と「書かないこと」は決まります。例えば、イベントの開催について書くことになったとします。告知が目的なら、まず必要なのは開催日時です。次に場所や問い合わせ先のURL・電話番号などでしょうか。告知をみた人が、イベントに参加するのに必要な情報を優先します。
 あるいは、イベントに興味を持ってもらうことを目的にするなら、イベントの内容や目的を伝えることが優先されます。

・正確かどうか(正しい内容か?)
 文章の中で何かを引用するなら、正確に引用しなければなりません。引用元を確認できないときは、書かないほうがよいでしょう。真偽がはっきりしないものはトラブルになる可能性があります。また、注意喚起を促すものや法律など、正確性が求められるものを書くときは内容をしっかり把握し、「必ず書いておかなければならないこと」を慎重に判断しましょう。法律であれば、「何のために定められているのか?」を踏まえながら考えていくと、書くべきポイントが見えてくると思います。

・わかりやすいかどうか(読み手の理解度や負担を考えているか?)
 何かを説明するときに、一から十まで書いてしまえば間違いはありません。例えば、法律を解説するときに、条文をそのまま書くことです。ですが、日ごろから法律に触れている人なら読めるかもしれませんが、そうではない人にとっては読みにくいでしょう。伝わるようにするには、かみ砕いて書く必要があり、そのためには内容の取捨選択が欠かせません。

 また、ボリュームの問題もあります。すべてをくまなく伝えようとすれば情報量が増えるので、読み手の負担になりかねません。読みやすさとわかりやすさを考えながら、「書くこと」と「書かないこと」を判断しましょう。


 実際に書いてみると、「書くこと」にしたものでも必要なかったり、「書かないこと」にしたものでも必要だったりすることがあります。伝える相手(顧客、上司、部下など)やボリューム(詳細に書く、ポイントを絞るなど)を考えながら削ったり、足したり、書き直したりする必要があるでしょう。総じて言えることですが、「どうすれば伝わるか?」を考えながら書くことが大切です。


語彙力を高め、読解力を磨く

 文章力を上げるには、2つのアプローチがあります。1つは語彙力を高めることで、さまざまな言葉を覚え、使えるようになることです。使える言葉が増えれば、何かを説明するときに的確に表現したり、状況に合わせてわかりやすく言い換えたりできます。

 もう1つは読解力を磨くことで、文章の内容を読み取ることです。それは、文章を書く土台作りに必要なスキルです。読み手が納得できるロジックを組み立てたり、話の流れをスムーズに構成したりするのに役立ちます。

 文章力を上げるトレーニングとして、人と話したり、体験を言葉にしたりすることがあげられます。会話をしたり、感じたことを言語化したりすることは、語彙力を高めることになります。また、読解力は本を読んだり、映画を観たりして、内容を自分なりに解釈することで鍛えられます。


<文章力を上げるおすすめ本>
・言語化する力を磨く

・読解力を鍛える

・メールの書き方を学ぶ

・デジタル時代の文章術を学ぶ



●文/三宅航太
株式会社アイデム メディアソリューション事業本部 データリサーチチーム所属。
大学卒業後、出版社に入社。書店営業部を経て、編集部に異動。書籍の企画・制作・進行・ライティングなど、編集業務全般に従事する。同社を退社後、フリーランス編集者、編集プロダクション勤務を経て、株式会社アイデム入社。同社がWebサイトで発信する人の「採用・定着・戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務を担う。働き方に関するニュースの考察や労働法の解説、取材、企業事例など、さまざまな記事コンテンツを作成している。

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