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これからの人材活用

女性活用が進まない理由〜推進のヒント〜

企業が女性活用を推進するにあたり、知っておきたいことについて、神戸大学学長補佐の朴木佳緒留教授にお聞きしました。朴木教授は、男女平等教育とジェンダー学習論の研究者であり、女性政策の専門家であると同時に、神戸大学において男女共同参画推進の実務経験をお持ちです。(取材・文/水崎真智子)

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■男女格差135国中101番目の日本

――政府が掲げる「女性の活躍推進」に呼応し、日本経済団体連合会が「女性活躍アクション・プラン」を公表するなど女性活用の推進が活発です。朴木先生はどのようにお感じですか。

 世界経済フォーラムが毎年発表する世界男女格差年次報告書で、2012年に日本は135国中101番目でした。世界経済フォーラムは、日本の状況は尋常でないとの声明を出し、ジャパン男女共同参画タスクフォースの立ち上げまで行なったのです。

 日本の女性は高等教育への進学率が高く、能力が高いにもかかわらず、妊娠や出産で6割もの女性が辞めていく。この点だけ見ても、日本の状況は国際的に見て是正すべき状況にあります。
 日本を、50年、75年という期間で眺めれば、長い間、男性がポジティブアクションを得てきたような社会と言えます。長年の間に強固な男性優先の社会になっており、是正するためには単に女性の数を増やすだけでなく、働く環境や風土も一緒に変えていかなくてはなりません。



朴木佳緒留教授
神戸大学で男女共同参画推進室を立上げ推進に取り組んできた


――能力があれば男女問わず登用すべき、男女共同参画は当然との声が聞かれます。

 実力主義、成果主義は耳あたりの良い言葉です。この言葉をもって、「男女平等は果たされている、わが社は男女の処遇は同じ」と納得しがちですが違います。加えて注意が必要なのは、「男女問わず能力があるものを登用するが、能力のある女性がいなかっただけ」という理屈になっていないかということです。
 長い間、男性がポジティブアクションを得てきたとも言える日本社会で、すべての男性管理職が能力を伴った人ばかりでしょうか。なんでこの人が、という上司はいませんか。

 男女とも、ほとんどの人が管理職能力を初めから持っているわけではありません。能力はポジションを与えられ、後からついていくのです。女性はそのような管理職能力をつけていくようなチャンスが少ないので、ある時点で切ってしまうと、男性は意欲があるし管理職能力もある、女性は、比較の問題ですけれど、意欲はないし能力もないと見える。それは当たり前の話でしょう。女性はそのような育て方をされてきたのですから。
 長い間、男性優先だった社会を是正するのに、登用に注目するだけでは不足です。



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●朴木佳緒留(ほうのき かおる)
神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授。専門は教育学(男女平等教育、ジェンダー学習論)。男女共同参画担当・学長補佐。神戸大学男女共同参画推進室の初代室長。110年の神戸大学史のなかで初めての女性学部長・研究科長。
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